2024-04-16、
本日のお題は、下記の2つの記事、一見同じような事を言っているように思いますが、これが現実です。
高齢者向け面白記事としていますが、もう手遅れかもしれません。人間そんな簡単に心を入れ替えることなどできないからです。
特に、発達障害や愛着障害などの脳の障害がある場合、人々と社会的なつながりを築くのが難しくなることがあります。人それぞれと言いますが、本人の「性格」よりも、この脳の障害による問題が一番大きいと思うが、なぜか、そこを避けて議論する傾向がある。
さて、「おひとりさま」には、色々あるのですが、その意味は?
1.「おひとりさま」とは
「おひとりさま」という言葉は、様々な意味で使われていますが、主に以下の3つの意味があります。
- 飲食店などに一人で訪れる客を指す表現。主に店側が用いる言い方。
- 婚期を逃した女性を指す言い方。いわゆる「行かず後家」のことであるが、独身を謳歌しているというニュアンスを込めて用いられることもある。現代で言えば、俗に言う「パラサイトシングル(親元に寄生する独身)」です。現代社会は、「パラサイト困婚社会」になっていると言われています。
- 精神的に自立しており、一人で行動できる人や未婚または配偶者との別離により、一人で生活している人。
また、この言葉はジャーナリストの「岩下久美子」さんが、2001年に発刊した同名の著書によって初めて提唱され、その後、社会学者の上野千鶴子さんが出版した『おひとりさまの老後』が大ベストセラーとなり、高齢の単身女性(男性)にまで意味が広がりました。
1)「おひとりさま」の覚悟
現代では、核家族化より更に、シングル世帯が増加し、若いうちからシングルで生きる「おひとりさま」人生を選ぶ人も増えています。 これらの人々は、自立して楽しんでいる人々を指すと言えますが、そうでない方も大勢いる事だけは確かです。
ただし、シングルを選択する場合には、少子化によって起きる事態への覚悟が必要との意見もあります。その覚悟とは、人生の最後の方で、孤独や社会的な孤立状態にならない事です。
人間、「仙人」の様に、一人で山に籠って、最後まで生きていられないのです。
2.「孤独」と「社会的な孤立」は、似ているようで異なる概念ですが、その違いは色々とある。
■「孤独」は、主に個人の感情や経験、脳機能障害に関連しています。
これは、他人とのつながりが欠けていると感じる状態を指します。孤独は、他人との深いつながりが欠けていると感じることであり、それは人が他人と一緒にいても感じることができます。
■「社会的な孤立」は、個人が社会的な接触や交流を持たない、または非常に限られた接触しか持たない状態を指します。これは、客観的な状況を指し、個人の感情や経験とは無関係です。
従って、孤独と社会的孤立は異なるが、相互に影響を及ぼす可能性があります。例えば、社会的に孤立している人は、必ずしもそうとは限りませんが、孤独を感じる可能性があります。同様に、孤独を感じている人は必ずしも社会的に孤立しているわけではありません。
これらの状態は個々の経験と感情に大きく依存します。それぞれの人がどのように感じ、どのように対処するかは、その人次第です。
3.「おひとりさま」の男性は、なぜ早死にしやすいのか
■「おひとりさま」の男性はなぜ早死にしやすいのか?科学が明らかにする「孤独」「孤立」の死亡リスク です。
NHK健康チャンネルによれば、死亡リスクを増加させる要因として、肥満、過度の飲酒、喫煙などと並べて「孤立(社会とのつながりが少ない)」を挙げています。なんと、この4つの中で、「孤立」が最も死亡リスクを上げてしまうというのです。
社会的なつながりが少なくて、孤独感を感じていて、ひとり暮らしであると、そうでない人に比べて死亡リスクは約1.9倍になってしまうのです。
同研究によれば、「社会的孤立」は客観的な他人との接触率で、「孤独感」は主観的な感覚でした。つまり主観的には「ひとりでいて幸せ」と感じていたとしても、実際に他人との接触やコミュニケーションが少ない場合は死亡率が高まっていたのです。
■米国のブリガムヤング大学のジュリアン・ホルト・ランスタッド教授による2015年の論文では
同教授は、148の研究、30万人以上のデータをメタ分析して、死亡リスクの上昇率は、「社会的孤立」で29%、「孤独感」で26%、「一人暮らし」で32%と結論付けました。
社会的なつながりが少なくて、孤独感を感じていて、ひとり暮らしであると、そうでない人に比べて死亡リスクは約1.9倍になってしまうのです。
同教授の以前の論文では、孤独であることの死亡リスクは、「1日たばこを15本吸うことと同等」であり、「アルコール依存症であると同等」であり、「運動をしないことよりも高く」、「肥満の2倍高い」とされています。
4.「結婚しないと老後は孤独」という発想の落とし穴 結婚に関係なく「3人に1人は60歳で独身」という現実
■「結婚しないと老後は孤独」という発想の落とし穴 結婚関係なく「3人に1人は60歳で独身」という現実
1)「結婚すること」だけが解決策ではない
結婚するということは、相手から「死ぬまであなたと一緒に暮らしたい」と承認されることですし、自分の家庭という所属先ができて、愛情を受け取ることができます。しかし、人によっては配偶者からいつも文句を言われるなど、想定していたような承認を受け取ることができず、家に帰りたくないからと夜遅くまでバーやスナックでお酒を飲んでいる人も少なからず存在します。家庭が安らぎの場所ではなく、所属感よりも責任やプレッシャーを感じてしまう人もいるのです。
2)結婚したとしても「老後一人ぼっち」に
「結婚すれば一人ぼっちにならないか」といえば、必ずしもそうではありません。たとえ、結婚したとしても、配偶者との離婚で一人に戻る可能性もあります。離婚だけではなく、仲睦まじい夫婦であっても老後の配偶者との死別は避けられません。必ずどちらか一方が先に亡くなり、残されたほうは一人になってしまいます。
つまり、有配偶者であっても、生涯未婚者と同様「老後一人ぼっち」になる可能性があります。そして、その際留意したいのは、「一人ぼっちの寂しさ」に弱く、孤独耐性がないのは、女性よりも男性のほうです。
■「孤独を感じる」割合
内閣府の実施した2023年「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」によれば、60代において「孤独を感じる」割合は、有配偶男性は15%であるのに対し、未婚男性は37%、離別男性は33%と、有配偶か否かで倍以上の開きがあります。
ちなみに、同じ60代女性の場合は、有配偶13%、未婚19%、離別22%と配偶関係でそれほど大きな違いはありませんが、男女とも共通しているのは「一人が寂しい」と思うのは、ずっと未婚でいた場合と同等並みに、一度結婚した後にまた一人に戻ったほうが強く感じる場合があるということです。
■生涯未婚率
2020年の国勢調査において、生涯未婚率(50歳時未婚率)は、男28.3%、女17.8%となり、これは国勢調査の始まった1920年以来過去最高記録となりましたが、未婚だけではなく離別や死別も含めた独身の割合についてはあまり話題になりません。
還暦独身率(60歳時点における未婚離別死別合計の独身率)について計算してみると、計算式は、50歳時の未婚率を計算する生涯未婚率同様、55〜59歳の独身率と60〜64歳の独身率を平均したものとします。それによれば、2020年の国勢調査のデータでは、還暦独身率は男性29%、女性は27%となりました。これは生涯未婚者も含めた数字ですが、未婚者を除外した婚歴有(離別死別)のみ独身率で見ると、男性10%、女性17%と女性のほうが上回ります。
まとめると、結婚しようがしまいが、男女ともほぼ3人に1人は60歳の還暦を迎える時点で独身であるということであり、たとえ結婚しても男性の1割、女性の2割は還暦祝いを一人で迎えることになるかもしれないのです。
単純に全体の平均寿命が延びた分だけ、60歳時点での独身率が減り続けたわけですが、それは裏を返せば、戦前は老後に一人ぼっちに戻っても、寿命の関係で「一人で生きる期間」は短かったことになります。しかし、男女ともに平均寿命が80歳を超える現代においては、60歳で一人に戻ったとしたら少なくともあと20年は一人で生きていく必要があることになります(高齢再婚でもしない限りは)。
3)結婚の有無が、老後の孤独を決定するわけではない。
人々はさまざまな形で人間関係を築き、充実した生活を送ることができますが、結婚は一つの選択であり、パートナーとの深いつながりを通じて支え合うことができます。しかし、結婚しない人々も友人、家族、趣味、コミュニティなどを通じて支えを見つけ、孤独を感じずに生活することができます。
また、結婚していてもパートナーとの関係がうまくいかない場合やパートナーを亡くした場合など、孤独を感じることもあります。そのため、結婚が全ての人にとって最善の選択であるとは限らないのです。
重要なのは、自分自身がどのような生活を望み、どのように人間関係を築いていくかを考えることです。そして、自分自身の選択を尊重し、自分自身の幸せを追求することが大切です。それが結婚であれば結婚し、そうでなければ他の形で人間関係を築くことも可能です。
4)老後の生活は、自分自身の選択と行動に大きく依存します。
自分自身の幸せと満足を追求することが、孤独を感じずに充実した生活を送るための鍵となります。それぞれの人が自分にとって最善の選択をすることが重要です。それが結婚であれ、友人やコミュニティとのつながりであれ、自分自身の幸せを追求することが最も重要です。それが最終的には孤独を感じずに生活するための鍵となります。
それぞれの人が自分にとって最善の選択をすることが重要です。それが結婚であれ、友人やコミュニティとのつながりであれ、自分自身の幸せを追求することが最も重要です。それが最終的には孤独を感じずに生活するための鍵となります。それぞれの人が自分にとって最善の選択をすることが重要です。
それが結婚であれ、友人やコミュニティとのつながりであれ、自分自身の幸せを追求することが最も重要です。それが最終的には孤独を感じずに生活するための鍵となります。
4.発達障害や愛着障害など、脳の障害がある場合
確かに、個々の人々の状況や能力は、孤独感や社会的孤立に影響を与える可能性があります。
発達障害や愛着障害などの脳の障害がある場合、人々は社会的なつながりを築くのが難しくなることがあります。しかし、それは結婚が唯一の解決策であるとは限りません。支援が必要な人々には、専門家の助けを借りて個々のニーズに対応した支援を受けることが重要です。
これには、カウンセリング、療法、スキルトレーニング、コミュニティプログラムなどが含まれますが、しかし、自己申告では支援を受ける人は少ないでしょう。
また、友人や家族、信頼できる人々との強いつながりを築くことも、孤独感を軽減するのに役立ちます。趣味や興味を共有するグループに参加することで、新しい人々と出会い、つながりを深めることができます。
結婚は一つの選択肢であり、多くの人々にとっては有益なものですが、全ての人にとって最善の選択肢であるわけではなく、それぞれの人が自分自身の生活、ニーズ、能力に最も適した選択をすることが重要です。
最後に、核家族化の進んだ現代社会では、孤独や社会的孤立は深刻な問題であり、それを経験している人々は適切な支援と理解を受けることが重要です。それが結婚であれ、専門的な支援であれ、またはその両方であれ、それぞれの人が自分自身の幸せと満足を追求することが最も重要です。それが最終的には孤独を感じずに生活するための鍵となります。
1)老後の孤独や孤立は、個々の状況や性格、そして脳の状態により大きく影響を受けます。
発達障害や愛着障害などの脳の障害がある場合、人々は社会的なつながりを築くのが難しくなることがあります。
人間、上手く出来ていて、グレーゾーンの「発達障害(ASDなど)」、「愛着障害」を抱えていると、若い時は、人との関りを避けて、一人でいるのが気楽で、寂しさも感じず、生きて行けるでしょうが、高齢になると、体が動かなくなり、他人の世話が必要な時期が必ず訪れるのです。
そうなる前に、自分の「脳」の特性を認識して、歳をとる前に、他人とうまくコミュニケーションを取れるように「訓練」しておく必要がある人は大勢いるでしょう。
—関連記事—
・【前期高齢者のひとり言】 介護認定を受けたばかりの96歳の婆さんが、とうとう入院してしまいました。
・【書籍紹介】発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法 岡田尊司 (著) グレーゾーンは見えないがたくさん居る
・【書籍紹介】「死に至る病 あなたを蝕む愛着障害の脅威」 (光文社新書) 岡田 尊司 (著)
・【社会問題】 NHKスペシャル “車中の人々 駐車場の片隅で”
・【書籍紹介】ルポ 無縁遺骨 誰があなたを引き取るか (朝日新聞出版) 森下 香枝 (著)
Sponsored Links
コメント