2025-09-04、
本日の書籍紹介は、災害列島の正体 ー地学で解き明かす日本列島の起源 鎌田 浩毅 (著)
『災害列島の正体』は、日本列島がなぜ地震や火山噴火、豪雨などの自然災害が多発するのかを「プレートテクトニクス」や地学的な視点から解説した書籍です。日本列島は、世界でも有数の地学的に活動的な地域であり、その成り立ち自体が多くの災害の要因となっていることを分かりやすく説明しています。
単なる防災のハウツー本ではなく、数千万年、数億年という壮大なスケールで日本という土地の「宿命」を解説しています。
日本に住むすべての人に読んでほしい一冊です。

<目次>
第1章 日本列島の「誕生の地」はどこか
第2章 成長してきた日本列島
第3章 日本に地震が起きない場所はない
第4章 熱い「活火山の国」で暮らす備え
第5章 日本列島が逃れられない天災、気象災害
第6章 日本と地球の未来図
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地球科学者として50年近いキャリアを持つ私は、近年、地震や噴火災害について警鐘を鳴らしている。なぜなら、皆に自分の命は自分で守ってほしいと思うから。もしボーッとしていたら、南海トラフ巨大地震、首都直下地震、富士山噴火で命を落とす恐れがある。そうならないために、本書を書いたのである。
地震や噴火に対する備えは、災害が起きたときには高まるが、時間がたつと気持ちがゆるむ。ところが、南海トラフ巨大地震など被害が甚大であればあるほど、助けが来るのは遅くなる。何日待っても物資や救援が来ないかもしれない。よって、まず自分の身は自分で守ることを考えてほしいのである。
本書が日本列島の成り立ちに関する知的好奇心を満足させるとともに、必ず起きる自然災害を自分ごととして捉え、周囲の皆と協力しながら命を守る一助となれば幸いである。
鎌田浩毅(本書「まえがき」より)
1.なぜ日本は「災害列島」なのか?
本書の核心は、「日本列島は、地球上で最も活動的な場所に位置する、いわば『変動帯』の最前線である」という点にあります。
1)四つのプレートがひしめく特異点
日本列島は、世界でも類を見ない「4つのプレート(北米、太平洋、フィリピン海、ユーラシア)」がぶつかり合う場所にあります。この複雑な配置が、巨大地震や火山活動を宿命づけている理由を、図解を交えながら専門用語を噛み砕いて説明しています。
2)日本列島の「激動の誕生史」
かつてアジア大陸の一部だった日本が、どのように引き剥がされ、現在の弓なりの形になったのか。そのプロセス(日本海が誕生した歴史など)が、現在の地形の脆弱さや地質学的特徴に直結していることを論じています。
3)「大地動乱の時代」への警告
著者は、2011年の東日本大震災を境に、日本列島は「大地動乱の時代」に入ったと警鐘を鳴らしています。
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西日本大震災(南海トラフ巨大地震)の不可避性
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富士山噴火のリアリティ
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首都直下地震のメカニズム
これらを「いつ起きてもおかしくない科学的な必然」として提示しています。
■鎌田浩毅(かまた ひろき)氏
1955年東京生まれ。東京大学理学部地学科卒業。理学博士。通産省(現・経済産業省)を経て1997年より京都大学大学院人間・環境学研究学科教授。京大の全学向けの講義「地球科学入門」は毎年数百人を集め、「京大人気No.1教授」としても名高い。2021年より京都大学名誉教授および京都大学経営管理大学院客員教授。専門は火山学、地球科学。科学をわかりやすく伝え地震、噴火、台風など自然災害の警鐘を鳴らす「科学の伝道師」として活躍。
著書に『大人のための地学の教室』(ダイヤモンド社)、『みんなの高校地学』、『地学ノススメ』(ともに講談社ブルーバックス)、『知っておきたい地球科学』、『火山噴火』(ともに岩波新書)など多数。
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