【書籍紹介】海に沈んだ大陸の謎 佐野 貴司 (著)  「日本沈没」より差し迫っている大地震

2021-11-08、
本日の書籍紹介は、海に沈んだ大陸の謎 最新科学が解き明かす激動の地球 (ブルーバックス) 新書  佐野 貴司 (著) です。 そして「日本沈没」より差し迫っている大地震について。

TBS系 日曜日の夜9時からの日曜劇場『日本沈没―希望のひとー』が好調らしいのですが、私も観たいが、まだ一度しか観ていません。そして、このドラマ「日本沈没」は、1973年に出版された「小松左京」の小説を現代風にアレンジしたもので、原作は、1912年にドイツの気象学者、アルフレッド・ウェゲナーが発表した「大陸移動説」の理論を斬新な形でSFの世界に取り入れた、当時、社会的ブームになりました。

更に、「関東大震災」を予言した地震学者(当時としては「予言」でしょうが)がいた。

日本沈没」より、関東大震災が起こったのは1923年(大正12年)ですが、それより30年前の1891年(明治24年)、日本史上最大の内陸型地震が濃尾地方を襲いましたが、それに触発された2名の地震学者(大森房吉、今村明恒)がいて、「今村明恒」が関東大震災を予言したことから2人の間で大論争が起こっています。

その二人が最初に対立したのは、1896年(明治29年)の明治三陸地震津波でした。当時、津波の原因はまだ分かっていなくて、お互い違う説を主張しました。

そして1923年(大正12年)9月1日、安政地震から68年後に首都圏は大地震(関東大震災)が発生しました。死者は推定で10万5千人、死者の大半は火災によるもので、今村明恒の危惧が現実のものとなってしまいました。

 

現代にも通用する事なのですが、発生予測の可能性が「不明」の場合、人間は右往左往します。国も発表するかどうかですったもんだの状態になる。

現代社会で、「南海トラフで発生する地震が必ず来ると言われているが、みんな逃げない。 結果、生き残る人間、死んでしまう人間に分かれるだけで、ほぼ、自己責任でしょう。 日本の様な国では、いつどこで地震が発生してもおかしくない国土で、3.11の様に海岸沿いに住んでいれば、遠い過去に発生していて津波に襲われる可能性まで高まるのですが、そこに住みたいのは自由ですので、何かあった時は、自己責任です。 現代の地震学でもいつ来るかは予測できないのです。

3.11の時もそうで、「まさか」と思って逃げず、「来るぞ!」と反応した人たちは、みんなで逃げて助かっています。 人間は、自分の生きている間に起きた出来事は鮮明に覚えていますが、それ以外の範囲で起きたことは、恐怖心が無いので、脳の「偏桃体」が反応しません。

「まさか」ではなく、取り敢えず「来るぞ!」と反応し、逃げたもの勝ちです。もし間違って逃げて、発生しなかったとしても、それは問題ないでしょう。

 

海に沈んだ大陸の謎 最新科学が解き明かす激動の地球史

目次
第1章 ムー大陸は本当にあったのか?
第2章 南太平洋の失われた大陸
第3章 そもそも大陸とはなにか?―その材料と成り立ち
第4章 大陸形成の歴史
第5章 第七の大陸は実在する!
第6章 大陸沈没を超える天変地異
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約1億8000万年前、現代の6大陸はくっついていて、1つの超大陸「パンゲア」を形成していました。じつは、大陸の合体と分裂が長い時間をかけて何度もくり返されてきました様です。

マントル上に浮いている大陸と海洋の地質の違いなど、自分が今まで知らなかった事が満載です。

「幻の大陸」の伝説を検証をしながら、地球の地表を覆うプレートの生成メカニズムや運動の様子を明らかにし、「プレートテクトニクス理論」を確立した経緯など、自分の暮らしている半径100km程度の範囲ではなく、地球全体の事を理解するにはちょうどいいでしょう。

 

合わせて読みたい書籍

▮見えない絶景 深海底巨大地形 藤岡換太郎 (著)

「プレートテクニクス」から、「ジャイアントインパクト」、「パンゲア」のお話まで、実際に「潜水調査船」に乗って調査した経験から、地球を一周する仮想の潜水調査船に乗って、お話を進めてゆくのですが、わかりやすく、興味深く、知的好奇心をそそられて、非常に面白いのです。

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大陸移動説を主張したウェグナーの主著の翻訳本です。

私は、研究者ではありませんが、いやいや、「大陸は移動しているでしょう」と思うのですが違うでしょうか、「マントル」の上に浮いている「大陸」、「海底」も動いていて当然でしょう。

 

「地球」の事でさえ、まだ分かっていない事が沢山ありますので興味が尽きませんし、もう、そんなに長く生きていられない事が分かっていても、「好奇心」は止まりません。

 

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