【書籍紹介】データでわかる 2030年 地球のすがた 夫馬 賢治 著

2021年1月10日、
本日の書籍紹介は、初めての人なのですが、データでわかる 2030年 地球のすがた 夫馬 賢治 著 です。

10年後ですので、そんなに遠くない未来です。 私の場合は、10年先は生きているかどうかは不明ですが、「憎まれっ子世にはばかる」と言われていますので。。。。

コロナ禍で1年が過ぎましたが、近年のトレンドと云うか、現状、起こっている事柄や、これから地球上で起こる事や、予想されることに、地球規模で、ホモサピエンス(人類)全体で考えてゆかなければ、ならい事があります。 それは将来、ちょっと大げさだが、「ディストピアユートピア(理想郷)の正反対の社会である)」が訪れる可能性が十分あるという事です。

例え、核戦争が起こらなくても、デストピアはやってくる可能性はあるのです。でも自分が生きている間には、起こらないだろうと思っているので、楽観視していられます。

1.3つのキーワード

そんな中、コロナ以外で、覚えておく、考える必要のある3つのキーワードがあります。これは、経済活動で金儲けをしている人以外も、覚えておく必要のある言葉です。

SDGs(Sustainable Development Goals):サステナビリティ、持続可能な開発目標

人新世(じんしんせい):人類が地球の地質や生態系に重大な影響を与える発端を起点として提案された、完新世に続く想定上の地質時代である。

気候変動(地球温暖化)
この地球規模の気候変動(地球温暖化)の原因は、本当に、人間の仕業なのか?

気候変動(地球温暖化)の原因」 ここに、ものすごく疑問点があり、納得できません。

私は、金儲けをする側の人間ではありませんが、この議論の輪をもう少し広げて、科学的な知見を明確にし、世界中で共通認識した方が良いように思います。

じいちゃん、ばあちゃんの世代で、どのくらい知っている(認識)でしょうか?
若くても、スマホなどで、小学生の様に「バカ動画」、「バカ漫画」、「バカゲーム」に興じていて、新聞も書籍も読まない「下等動物レベル」の生活しかしていない輩は、ほぼ、無知でしょう。

とごろが、最近、世界の中で高校生の「おチビちゃん」達まで、「地球温暖化」の問題に声を上げています。 しかし、「丸飲みにして、賛同していいのか?」という問題・疑問もあります。

 

2.この問題を議論するには、

地球物理学、考古学、地質学、宇宙物理学、海洋学など、宇宙と地球について研究している、「世界中の科学者」を総動員して、一つのジャンルの専門家ではなく、複数のジャンルの専門家たちを一同に集めて、議論すべき事柄ではないかと考えるのですが、どうでしょう。

新型コロナウイルスによるパンデミックで世界経済が部分的に止まり、「脱炭素社会」をようやく目指していますが、この影響で、排出量が何%減少したのか、例えば、パンデミックが収まり、経済活動が回復した場合、これ以上、あと十年以内に減少させることができるのか? と云う議論より、

本当に、人間が出す「二酸化炭素の排出を減らす」と、気候変動が止まるのか?

この議論は、「もう、済んでいるのでいるんですか?」と問いたい。 ここが、どうも怪しいのです。 

日本の「国会中継」などより、国連などで、喧々諤々、世界中の色々なジャンルの「科学者」が集まって、議論する所を中継してほしいものです。 もちろん、その「科学者」の背景にどんな「企業」が付いているのか、名札の下に明記してですが。

 

1)地球規模ではなく、宇宙規模で議論する必要がある理由は、

宇宙空間の中では、太陽系は、天の川銀河を何億年もかけて周回しているでしょうし、地球も傾きながら、恒星「太陽」の周りを周回してます。 月も地球の周りを周回しています。

もし、月が無くなれば、「地軸」が狂い、日本には「四季」が無くなるでしょう。

ちょっと、上げただけでも、こんな微妙なバランスの上で、地球は成り立っている状態なのです。周期的に変化している場合もあり、温暖化の原因は太陽のせい。。いやいや、太陽(影響を受けやすいのは確かだが)のせいだけではないだろうという事が分かるのです。

何億年も栄えていた「恐竜」も過去に、気候変動、宇宙空間のバランスのせいか、地球環境の変化で絶滅しているのは事実です。人類など、たかが数十万年でしょう。 滅んでしまっても、何の不思議もない世界に暮らしているのです。

 

2)人間のダメな所は、

せいぜい、自分が生存できるスパンでしか、ものを考える事しかできないのです。 「想像できるが、それに逆らう、改善しようとしない、今が良いなら。。」になってしまう。

ホモサピエンス(人類)だけが、生き残って栄えた理由の1つは、「幻想」を信じて、みんな一緒に従う事ができたからでしょうが、未来に対する事は、明るい方向の幻想でしかなく、悪い方向は、想像したくないので歯止めがききません。

 

3)人類の課題として、この地球に、これから先、生存できるのか? 

という問題では、気候変動(地球温暖化)の問題は、最重要課題ですが、この先、生き残っていける可能性が有るのなら、「サステナビリティ」という言葉が、今更ながら重要になって来るのです。

ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「サピエンス全史」文明の構造と人類の幸福 でも、述べられています。

サステナビリティ」という単語は、国連が2015年にSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)という世界共通の2030年目標を公表したことにより、ここ数年広く知られるようになった。

そのSDGsでは具体的に、「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」、「安全な水とトイレを世界中に」、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「人や国の不平等をなくそう」、「つくる責任 つかう責任」、「気候変動に具体的な対策を」、「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさも守ろう」、「平和と公正をすべての人に」などの17のゴールが設定されている。

 

データでわかる 2030年 地球のすがた  夫馬 賢治

著者 : 夫馬賢治
日経BP日本経済新聞出版本部
発売日 : 2020-07-01

目次
第1章 顕在化した気候変動の猛威
第2章 迫りくる食糧危機の実態
第3章 消える森林と食品・小売企業への影響
第4章 食卓から魚が消える日
第5章 水をめぐる社会紛争--日本は世界有数の水リスクにさらされている
第6章 感染症の未来--コロナの次のリスクはどこに
第7章 世界のパワーシフト--日米欧の中間層割合が5割から3割に激減
第8章 サプライチェーンのグローバル化と人権問題
第9章 メガトレンドの理解度が勝敗を決する時代へ
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本書では、そのSDGsの中でも、特に危機感が強いとされる、8つの分野を取り上げて、
①気候変動
②農業
③森林
④水産
➄水
⑥感染症
➆パワーシフト(世界の人口移動)
⑧労働・人権

グローバルに共通認識になりつつあるデータを基に、現状と今後の見通しを俯瞰し、それぞれのテーマについて、下記のメッセージを出している。

①国際機関の予測では海面が5m上昇し、東京も大阪も海に沈むリスクを抱える(2300年見通し)。
②既に主要国政府は食糧危機シミュレーションを始めている。
③森林を保護しなければ、そう遠くないうちにコーヒーもチョコレートも生産できなくなる。
④日本近海では水産魚種の半数以上が絶滅に近づいており、各家庭まで届かない事態が現実のものになる。
➄日本の豊かな生活は海外の水資源に依存しており、グローバルな水不足が影響する可能性がある。
⑥パンデミックリスクはますます増加する。
➆今後30年で日本市場の世界に占める割合は5分の1に激減する。
⑧日本のデパートに並んでいる商品も奴隷労働に関わっているものが少なくない。

夫馬 賢治(ふま けんじ)
1980年生まれ、日本の経営戦略・金融コンサルタント。ESG投資やサステナビリティ経営の専門家。(株)ニューラルの代表取締役CEO、ニュースサイト「Sustainable Japan」編集長。

どうも、生き物は、人間も含めて、遺伝子レベルでは、体を乗り物にして生存しようと戦略は絶妙に旨いのですが、脳の意識、無意識レベルでも、「欲」が備わっていますので、色々な調整が旨くゆかないのが、欠点なのです。

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