【書籍紹介】 壊れゆく世界の標(しるべ)『Notes on Resistance』 ノーム・チョムスキー(著)です。

2023-02-07、
本日の書籍紹介は、壊れゆく世界の標(しるべ) 『Notes on Resistance』 ノーム・チョムスキー(著) です。

米国ですが、また一人「知の巨人」を見つけてしまいました。しかも、「歯に衣を着せない言動」が、何とも、「そうだ!」と叫びたいほど、腑に落ちるのです。その説明が後ほどします。

昔、フランスの「レビー・ストロース(文化人類学者)」が亡くなってから彼を知り書籍を読み漁りましたが、「チョムスキー(言語学者)」先生は、まだ現役で御年94歳です!! まだ存命の内に、彼の主な著書を読んでみたいと考えています。

彼は、ベトナム戦争以来、アメリカ政治に厳しい批判の目を向けていることでも知られていますが、前大統領のトランプの事などは、ボロクソにこき下ろしていますが、彼を担ぎ上げた民衆も、やはり狂っているとしか言いようがありません。

彼の言葉ではありませんが、「知識人」を再考する(P134)に記載されている文章です。

一般大衆は愚かで無能であり、自身の管理すら任せてはおけない。民衆にはその能力はないのだ。したがって、身の程をわきまえるように、ニーバーいわく「必要な幻想」を与え、「物事を単純化して感情に訴えかけ、ときには事実を歪めて」民衆を管理する必要がある。

支配や利益の追求に走るには、民衆はあまりに愚かで無知すぎる。

先生の場合は、視点が違います。そしてすごく参考になります。
どこの国でもそうですが、政治家や政党を選ぶとき、こいつらは、税金を使い、どこを向いて仕事をしているのか、そして、どんな思想信条を持って、どんな考え方をしている奴らが、徒党を組んでいるのかです。過去、ヒットラーに騙されたドイツ国民の様に、自身の生活に不安と不満が貯まれば、バケモノを担ぎ上げてしまうのは、いつの時代も「愚かな民衆」が多数存在しているからです。

岸田内閣の首相秘書官のオフレコの話が、LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、差別的な発言をしたとして問題になっていますが、秘書官のやらかした事ですが、これなども、一番いい例ではないでしょうか。 まともそうな面をした奴が、とんでもない考え方をしているのです。

政治家は、国民の為と取り繕うが、思想、信条まで話せば、ろくでもない人間がたくさん居るのです。こんな奴らが、議員バッチを付けて、先生と呼ばれているのです。

日本などは、まず議員の数が多すぎる。さらに言えば、数が多い分、クソみたいな議員も多く存在する。それを選ぶ方も選ぶ方だが、比例代表で当選すれば、儲けもんになる。

集団の中で、何処のどいつが先導して、どこを向いて仕事をしているかも、注意深く、観察、洞察する必要がある。結局、富を持っている数パーセントの人間達の思惑に合わせている議員、政党があるが、ここは、マスコミは叩かないのです。ですので、愚かな民衆は、騙され続けて、同じクズに投票してしまう、この悪循環が、「民主主義」と「資本主義」のセットなのでしょう。

愚かな民衆は、「SNS」があっても愚かさは変わらないのです。

目次
第1章 命を守らない国家
第2章 アメリカを覆う「被害妄想」
第3章 スローガンを叫ぶだけでは何も変わらない
第4章 変革は足元で始まっている
第5章 可能なる平和を求めて
第6章 持続可能な社会への道標
第7章 知性の悲観主義、意志の楽観主義
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■ノーム・チョムスキー(著者) 1928年アメリカ・フィラデルフィア生まれ。
マサチューセッツ工科大学インスティテュート・プロフェッサー、名誉教授。言語学の世界的権威、1950年代に提唱した「普遍文法」理論は現代言語学に革命をもたらした。
ベトナム戦争以来、アメリカ政治に厳しい批判の目を向けていることでも知られる。
著書
・『統辞構造論―付『言語理論の論理構造』序論』
・『統辞理論の諸相―方法論序説』(岩波文庫)
・『メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会』(集英社新書)
・『アメリカンドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理』
・『アメリカを占拠せよ!』(ちくま新書)
・『誰が世界を支配しているのか?』(双葉社)
・『言語と認知: 心的実在としての言語』(秀英書房)

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