【書籍紹介】2022年色々な事が問題になりましたが、「米国防総省・人口統計コンサルタントの 人類超長期予測」です。

2022-12-05、
本日のお題は、2022年、今年も色々なことが問題になりましたが、米国防総省・人口統計コンサルタントの 「人類超長期予測80億人の地球は、人口減少の未来に向かうのか。。。です。

キーワードは、「人口減少」と「少子高齢化」、反対に「人口増加」ですか。世界人口が2022年についに80億人に達したと国連が発表しましたが、何だかピンときません。

このような、個人レベルでは、どうしようもない「社会問題」について、家族や友など周りの人と積極的に議論している方は、日本社会の労働者階級の人達では、どのくらいいるでしょうか?

貧困問題、格差社会、いじめ、虐待、不登校、引きこもりなど、自分に関係がないと、何も感じないでしょうが、ある日、自分の身に降りかかる事もあるのです。

世界人口が2022年についに80億人に達したと国連が発表した。
世界各地で、疾患、移民、人種、ジェンダー、定年退職をめぐる論争が記事の見出しを占めているが、これらの問題のベースになっているのは、実は人口だ。
いま、人口動態から政治・経済・社会を理解する重要性は高まっている。

日本の様に、平均寿命が延びて、若者が結婚できないために、子供が生まれず、人口減少を招いている国があると思えば、ナイジェリアは、合計特殊出生率は5.1で、日本の場合は1.33しかありません。
(合計特殊出生率:1人の女性が一生のあいだに産む子どもの数

ナイジェリアなど、決して、貧しい国ではないのに、人口増加が進んでいます。

 

1.まず、日本の場合、「人口減少」と「少子高齢化」が進んでいる

1)現状では、「高齢者」が、長生きできるようになり、中々死なないで生き残っているからか?

▮「癌(がん)」に罹患するのは2人に1人の時代になり「癌」で、亡くなる方は、2020年には、37万8385人で、死亡総数の27.6%を占めています。

年間こんなになくなっている事を、案外、国民は知らないのです。

▮日本の「コロナ死者数は10万人超」 衝撃の推計
日本での百年前の「スペイン風邪」の死者数は、推計45万人ですので、新型コロナでは1/4程度の数字です。

政府発表では、この2年間の新型コロナ死者数は、約1万8400人となっている。
だが論文では、超過死亡はおよそ「11万1000人」(10万3000人~11万6000人)との推計が示された。

▮「高齢化」ではなく、「なかなか死なない化」
2022年の100歳以上の人口は? 9万526人となった。圧倒的に女性が多く、全体の89%を占めている。
現時点で65歳の人が、100歳まで生きる割合は、男性では1%、女性では6%程度だと考えられていますので、100歳越えはそれほど多くない、その前に、大体、死んじゃう

日本の場合、老いが止まらないのではなく、なかなか、早く死なないのです。 今度、日本が戦争に巻き込まれたら、「赤紙」の対象を六十歳以上の男女にすれば、結果によっては、人工動態が、きのこの山から、富士山の様に変化するかもしれません。

 

2)死んで行く人が多くて、人口減少しているのではなく、子供が生まれないために、人口減少を招いている?

日本とナイジェリアの人口動態

日本は、生活が、苦しく無くなくなる(絶対的貧困が解消される)と、出生率が下がる、しかし、ナイジェリア(人口:約1億8,300万人)は年寄りは、早く死んでしまうので、ピラミット型になる。しかし、国が豊かになると、上太りの状態に、なぜなるのか?

ナイジェリアは天然資源もありそんなに貧しい国ではないが、世界的に観れば、アフリカなど貧しい国の出生率が高いため、人口増加が続くが、貧しくなくなると、今度は、一時的に、高齢者が多くなるが、出生率が下がり人口が減少する。

先進国などは、絶対的貧困は少ないが、相対的貧困が経済的格差のせいで広がり、誰も子供を産みたがらないのではなく(夫婦の場合の出生率はあまり変わらない)、結婚できなくなっている、結婚しない為、子供が生まれない状態が多いのではないでしょうか

富める国になっても、経済が停滞して、賃金も上昇しないと、結婚もできない。どんなに「男社会」でも、相手を選ぶのはメスですので、だれも文句を言えない。

 

3)日本の人口は、現状、約1億2千万人  多いのか、少ないのか?

▮労働人口を観れば
外国人労働者を連れてこなくても、賃金の上がらない国内で、比較的体力を使わないなら「安い仕事」を引き受ける「労働者」が、日本にはまだ沢山いる。 安くて、きつい仕事は足りない。

低賃金の問題は、中小企業の割合が97%を占める日本の現状にあるので、生産性が上がらず、国力が低下するのは、必然のような気もします。

日本が、例えば、携帯電話など「ガラパゴス化」できたのは、韓国の様に人口が日本の半分程度の場合、海外に物を売らないと、やっていけないが、日本は、自国の人口が多いため、自国で消費して儲ける事ができたからでしょう。

しかし、この先、人口が、8千万人を切り、6千万人くらいに減少すれば、国内消費では、やって行けなくなるので、本来なら、付加価値のあるものを製造して海外に輸出しなければなならないのですが、社会構造上、品質の良い物はまだ作れる技術力はあるが、「イノベーション」を起こすことは、ほぼ、不可能な状態です。

 

目次
イントロダクション 超長期の世界を見つめる人口統計

PART 1 コイタス、クワイタス、エクソダス──誕生、死、移住が世界を変えていく

CHAPTER 1 誕生の意味──若者たちが生み出す不安定
CHAPTER 2 灰色の夜明け──先進国から始まった人口高齢化はどう展開していくのか
CHAPTER 3 10億とおりの死に方──健康状態、感染症の蔓延、政情不安、内戦
CHAPTER 4 移動する人々──移住者が世界の政治・経済・社会を変えていく

PART 2 人口動態はいかに世界を形成するか

CHAPTER 5 戦争と子宮戦争──人口で変わる政治、勃発する内戦
CHAPTER 6 マルサス対マルクス──人口構造の変化と人口ボーナス
CHAPTER 7 世界人口の未来──希望ある地球のために、いま、私たちにできること
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安全保障、移民、教育、宗教、民族、言語、気候変動、パンデミック…人口動態が驚きの世界をつくり出していく。私たちのビジネスや人生はどう変わるのだろう? 確実にやってくる未来とはどのようなものなのだろう?
参照:ダイヤモンドオンライン https://diamond.jp/articles/-/313944

と言っていますが、なるようにしかならないのです。 各国で個々人が選択した結果、このような状態になっているからでしょう。

「早く結婚しろ」や「早く産め」、「早く死ね」と言っても、誰も言うことを聞かないでしょう。

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