2021年1月24日、
本日の書籍紹介は、「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか (ブルーバックス)新書 馬場 悠男 (著) です。
今日も、一見、役に立たない様な書籍を読んでいますが、本当に役に立たないでしょうか?
人や動物などの関わりの中で、あいつは、こうだとか、あーだとか、みんな分かったような事をほざきますが、実は、何も分かっていない世間知らずの「ぼくちゃん」でしょう。
半径5m以内の「世間」ではなく、人類学的な知見も必要に思います。 もう少し、生き物とは、人間とは何者なのか? もう少し、このバケモノの様な脳を有した人類について、学ぶと見えてくるものがあります。
「how-to本」を読む暇があるなら、人間とは何者なのか? をちゃんと認識する努力も必要ではないでしょうか。 決して無駄にはなりませんので。
但し、日本人は字の読めない人は居ないでしょうが、字は読めても、書いてある内容を理解できない人が大勢います。 ですので、「自分で、ググればいいだろう」と言いますが、開いたページの文字を読んでも理解できない、認識できない人間が、大勢いると云う事を理解した方が良いのです。 IT化社会となっていますが、皆んな、目も耳も付いているが、脳の性能は、全然、違うのです。
パソコンのみならず、スマートフォンさえ、まともに使いこなせない国民が多勢に無勢で存在して居るので、自分は、これが普通だと勘違いしている。
・【2019年ビジネス書大賞 大賞】AI vs. 教科書が読めない子どもたち
・ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) (日本語) 新書
脱線していますので、お話を戻しましょう。
馬場 悠男 先生の本業は、人類学者です。なんでも、「日本顔学会」という会があり、そこに属している方のようです。
人間のみならず、他の動物の事まで、どのように進化してきたのかが、本当に、面白く、興味深く記載されていて、一気に読んでしまいました。
まず、「顔」の周辺に集まっている、身体の部品である目、鼻、口、歯、耳などの動物別の構造と役割など、発生学的な部分も面白いと思います。
そもそもなぜ顏があるのか? 顏は何をしてきたのか?
太古の生物の体の最先端に、餌を効率よく食べるために「口」ができたときに、顏の歴史は幕を開けた。その後の激動は、いかにしてあなたの顔をつくったのか?
思わず鏡を見たくなる、顏に刻まれた進化の妙!
■「顔」の進化 馬場 悠男 (著)
<目次>——————————-
序章 顏とは何か
第1章 動物の顏の進化
□ 1-1 咀嚼器の進化
□ 1-2 感覚器の進化
□ 1-3 「柔らかい顔」の由来
□ 1-4 顔の各部の大きさと変化
□ 1-5 動物の顔はなぜ違うのか
第2章 顏の人類学
□ 2-1 咀嚼器の進化
□ 2-2 皮膚と毛の不思議
□ 2-3 目は口ほどにものを言うか
□ 2-4 「縁の下」で働く鼻
□ 2-5 口は食うより訴えたい
□ 2-6 顔の脇役たち
第3章 ヒトの顏はなぜ違うのか
□ 3-1 人種による違い
□ 3-2 性別による違い
□ 3-3 角度や表情による違い
第4章 ヒトの顏はどう進化したか
□ 4-1 人間らしさの獲得
□ 4-2 人類の顔の進化
□ 4-3 どのように顔を復元するか
第5章 日本人の顏
□ 5-1 最古の日本人の顔は「アフリカ由来」
□ 5-2 縄文人の顔は南方由来か
□ 5-3 弥生人の顔は北方由来か
□ 5-4 徳川将軍家の顔
□ 5-5 子供たちの顔を鍛える
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