2022-12-13、
本日の書籍紹介は、禁断の進化史: 人類は本当に「賢い」のか (NHK出版新書) 更科功(著)
私たちは、「バカ」だったから繁栄した!?
更科功さんは、いつも、生物進化を分かりやすく解説してくれます。他の書籍も記載しておきます。
▮人類は他の生物より、知能が高く、そのために文明を築き成功することができた、と思われている。
果たしてそうだろうか。人類史の大きな謎に迫る!
・知能の高さと生物の繁栄は直結しているのか?
・なぜ知能だけでなく、意識が進化したのか?
・脳の大きいネアンデルタール人が滅んだのはなぜか?
■禁断の進化史: 人類は本当に「賢い」のか
<目次>
はじめに
第1部 智慧の実はどこにあったのか
第1章 存在の偉大な連鎖
第2章 樹上生活の始まり
第3章 木の上で知性は育った
第4章 なぜヒトはよく眠るのか
第5章 直立二足歩行の真実
第6章 個性と自然淘汰
第7章 類人猿を超えて
第2部 進化にとって意識とは何か
第8章 不可解な脳
第9章 意識を見つける
第10章 デジタルカメラは生きているか
第11章 ヒトと機械の違い
第12章 進化最大の謎に迫る
終章 愚か者たちの楽園
おわりに
————————————————————-
人類が本当に賢いかどうかを考えると、このように様々な疑問が浮かび上がってきます。
・ヒトの脳が大きくなったのは、植物が進化したおかげだった
・食料獲得の本当の主役は、オスではなくメスだった
・直立二足歩行をしていた生物は、人類以外に何種も存在した
・ヒトが文明を生み出すことができたのは、気候環境のおかげ
ホモサピエンスは、本当に、チンパンジーから枝分かれしたのか? 二足歩行をするようになったのは、なぜか、最初から二足歩行していたのではなく、樹上生活、地上生活の両方していたのではないか、本当に出アフリカからやってきたのか、その前にユーラシア大陸には暮らしていなかったのか。
これまでの定説を覆すような、考察がまだできるのではないかと云う可能性が、人類の進化は、まだ分からない事がたくさん有るように思います。
そんな事を考えさせる一冊です。
<更科功さんの他の著書>
■ヒトはなぜ死ぬ運命にあるのか
およそ40億年前に誕生した初期の生物に、寿命はなかった。それにもかかわらず、死ぬことは必要だった
<目次>
第1章 自然淘汰的死亡説
第2章 生物の基本形は不死
第3章 種の保存説
第4章 利他行動による死
第5章 進化論的寿命説と生命活動速度論
第6章 複雑なものの死
————————————————————-
■残酷な進化論: なぜ私たちは「不完全」なのか
ヒトは心臓病・腰痛・難産になるように進化した!
「人体」をテーマに進化の本質を描く、知的エンターテインメント
・ヒトのほうがチンパンジーよりも、じつは「原始的」だった!
・ヒトは腸内細菌の力を借りなければ、食事も1人でできない!
・人類よりも優れた内臓や器官を持った生物は山ほどいる!
・生物の寿命も進化によってつくられた!
————————————————————-
■絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか
はじめに
序章 私たちは本当に特別な存在なのか
第1部 人類進化の謎に迫る
第1章 欠点た?らけの進化
第2章 初期人類たちは何を語るか
第3章 人類は平和な生物
第4章 森林から追い出されてどう生き延びたか
第5章 こうして人類は誕生した
第2部 絶滅していった人類たち
第6章 食べられても産めばいい
第7章 人類に起きた奇跡とは
第8章 ホモ属は仕方なく世界に広がった
第9章 なぜ脳は大きくなり続けたのか
第3部 ホモ・サピエンスはどこに行くのか
第10章 ネアンデルタール人の繁栄
第11章 ホモ・サピエンスの出現
第12章 認知能力に差はあったのか
第13章 ネアンデルタール人との別れ
第14章 最近まで生きていた人類
終章 人類最後の1種
おわりに
———————————————————
—関連記事—
・【ノーベル賞】ノーベル生理学医学賞にネアンデルタール人の研究をしていたスウェーデンのスバンテ・ペーボ教授が受賞。
・【書籍紹介】2022年色々な事が問題になりましたが、「米国防総省・人口統計コンサルタントの 人類超長期予測」です。
・【書籍紹介】 これからの時代を生き抜くための生物学入門 五箇公一 (著)
・【書籍紹介】 バカと無知 橘玲(著) 「バカの問題は、自分がバカであることに気づいていないことだ」
コメント