【書籍紹介】2018年4月 『利己的な遺伝子』  リチャード・ドーキンス著他

2018年4月8日、
本日の書籍紹介は、『利己的な遺伝子』 リチャード・ドーキンス著です。

現在、丁度、紀伊国屋書店で、40周年記念版が出版されていますが、私の所有している版は、2012年7月で、6年前に購入したものです。

■『利己的な遺伝子』:リチャード・ドーキンス著

 

■『神は妄想である』:リチャード・ドーキンス著>

 

 

1.この本が出版されてから、40年が過ぎているという事が驚きです。今回、私も、ちょっと、読み返してみましたが、なんだか古さを感じないのです。

なぜだろうと、思いを巡らすと、現在まで、自分が興味を持って読んできた、ジャンルで云えば、自然科学系の書籍は、この書籍の考え方が、ベースになって書かれているような思いがします。

薄っすらとした、それまでの「生命観」が、ひっくり返る書籍です。

神や仏がいる? 死後の世界がある? 「アホ」かと、思うようになります。分かりやすく云えば、そう思わなければ、そう感じなければ、この書籍を読む意味が無いでしょう。

よく、テレビの討論会で、右とか、左とか、幼稚園児の議論が続いていますが、どうでもいい話です。右とか左とか。。。全然、関係ないのです。

 

2.地球上で、生物とは? 人間とは何者?。。。という事に興味がそそられます。

ですので、生物学、分子生物学、脳神経学、遺伝子工学など、百年以上前には、分からなかったことが、顕微鏡などの発明により、目に見えないものが、体の中に存在する、色々な物質、仕組みが、今、現在も発見が続いています。 細胞を再生する技術、遺伝子を操作する技術も発明されてきています。

 

我ながら、余りの「無知」さに。。。。。

歳をとり、また、書籍を読むようになって、十数年が経ちますが、「立花 隆」さんの受け売りですが、もう、人の頭で「想像」して書いた「文学、小説」などを読んでいる暇など無く(楽しいのは分かっていますが。。)、ヘーゲル、カント、サルトル、哲学、人文学でもなく、自然科学、人類学、分子生物学、遺伝子学、脳神経学に心惹かれてしまうのです。

そう、10年くらい前に、また書籍を読みだした頃、フランスの社会人類学者「クロード・レヴィ=ストロース」氏が、2009年10月に亡くなり、札幌駅内の書店で、追悼で、彼の書籍を平積みにしてあり、目を止めて、『野生の思考』、『悲しき熱帯』など、数冊ですが読みました。 彼は、「構造主義」の祖とされ、「ジャック・ラカン」、「ミシェル・フーコー」など、現代思想としての「構造主義」を担ったほかの人物の書籍も読み漁りました。

こんな人が居たんだ。。。と、我ながら、余りの「無知」さに、これはまずいと、思ったものです。

■『悲しき熱帯』 クロード・レヴィ=ストロース著

 

生物学者で云えば、「ジャレド・メイスン・ダイアモンド」博士の『銃・病原菌・鉄――1万3000年にわたる人類史の謎(上・下)』、『文明崩壊――滅亡と存続の命運を分けるもの(上・下)』、数年前には、「第三のチンパンジー」など、人間がいかにして、生存してきたかを語っていて、衝撃的な内容で人類の愚かさ、はかなさが、よくわかる書籍です。

■『銃・病原菌・鉄――1万3000年にわたる人類史の謎(上)』 ジャレド・メイスン・ダイアモンド著

 

3.人類は、地球が誕生した時の様に、滅びる時も、存在していないのかもしれない。

地球が誕生した時は、ホモサピエンス(現生人類)などは存在していませんでしたが、この先の未来も、地球が存在していても、きっと滅び去っているのかもしてません。

例え、進歩したとしても、映画の世界(ブレードランナー、ターミネーターなど)にあるように、「デストピア」が待ち構えているのかもしてません。

生き残りをかけて、地球から新天地を求めて、宇宙に旅立てたとしても、地球の環境と同じ星は、少なく、体ごと、仕組みを変えて、移住しなければならない事になっている可能性もあります。

もう、人間とは? なんて言ってられない状況の中で、生き残りをかけた冒険の旅に、出発することになるのではと思います。 それこそ、人間の体ではなく、遺伝子だけをどこか別の環境に送り込む羽目になるのかもしれません。

『利己的な遺伝子』は、どこまでも生き延びようとする。

人類の未来の「ロードマップ」は、もう、決まっているのかもしれません。

人工知能、脳科学、遺伝子工学が進歩して、地球が滅びる前に、体は機械で、「脳」だけで生きる人間が出来上がり、他の惑星に移住する羽目になる。

またその惑星を懲りも無く、消費するまで食い荒らして、また別の惑星に移住する。生まれ持った邪悪な本能により生き延びるが、流浪の「宇宙人」として、宇宙空間を永遠に彷徨う「物体」として存在する。

 

最後は、私の妄想? で終わってしまいそうですが、一人の人間が生きている時間は、地球誕生から45億年の歴史、時間から比べれば、ほんの一瞬ですが、これをどこまで引き継いでいけるのか?

体は、遺伝子の乗りものなのでしょうか? 人類は、恐竜の様に「絶滅」する日が来るのか。。。

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