【重要記事】新幹線殺傷事件についてと、国民の「無知」さが、自閉症=殺人犯という偏見を生む。

2018年6月9日夜、
東海道新幹線で3名が無差別に殺傷される事件が起こったが、6月10日朝に毎日新聞のデジタル版が「新幹線殺傷:容疑者自閉症? 旅に出る」と題する記事を配信したが、自閉症=殺人犯という偏見かつ短絡的な予見を植え付けるのではと猛批判を受け、撤回・削除に追い込まれたようです。

 

1.「偏見かつ短絡的な予見を植え付ける」?

「自閉症=殺人犯という偏見かつ短絡的な予見を植え付けるのではと猛批判を受け」とありますが、別に、「偏見かつ短絡的な予見を植え付ける」記事になっていないようにも思えます。

クズ記事どうかを判断するのは、読む人だが、このような問題で、偏見かつ短絡的な予見だと、判断できない方にも問題があると思うのだが。。。

世の中、いつだって、差別と偏見を生むのは「無知」からで、無知な人間をかばうよな言動をする前に、こう云えばいいのです。

世の中、無知な人間が沢山いるので、バカ頭の中に「偏見かつ短絡的な予見を植え付け」てしまい、差別・偏見が生まれてしまうのでダメだと” と一言付けくわえれば良いのです。

ここまで記載すれば、云えば、納得できるのです。

無知でなければ、本当に「偏見かつ短絡的な予見を植え付ける」記事なのかどうか、もし、そうならクズ記事として片付けるだけですので、何も問題は有りません。

世の中、いつだって、差別と偏見を生むのは、「無知」からで、無知な人間をかばうのではなく、このときこそ、叩いて、自分の無知さを思い知らせるべきです。

いつも、むかつくのは、無知なバカ共が大勢いるおかげで、物の言い方に注意しなければならない空気です。

 

2.「自閉症など発達障害が事件を引き起こす」と考えるのは、誤りであるという事の根拠。

ASD(自閉症スペクトラム障害)が犯罪に走る要因は、ASDの障害特性ではない。

むしろ、ASDの障害特性に対する周囲の無理解や不適切な対応によって「二次障害」が引き起こされ、そして「こじらせて」しまい、犯罪などの行動化を起こしている場合が多いと考えられる。

親も子も、何も分かっていないバカ共が、「虐待」や「いじめ」などをして、障害を持った子に「迫害体験」をさせてしまい、問題行動を起こさせてしまうのです。

自閉症が怖いのではない。

普通と違う子供を「虐待」してしまう親、更に、そんな子供を「いじめ」てしまう様な子供を育てている親の方が、もっと怖いのです。

「無知は罪悪なり」の典型です。

 

1)犯人の親の様子

犯人の両親がマスコミの取材に答えているのを見ているとなんだか、自分の子供の事と言うより、他人の子供のことの様に話しているのが気になりました。

父親の当事者意識の欠如が見えて、普通に見れば自分の子供を見放したんだという風に見えますが、親自体も、自閉症的傾向があるのではと思ってしまう言動に感じてしまいます。

ただ怖いという思いで、自分の子供がどんな子供なのか? という事をちゃんと理解して、養育してこなかったように感じてしまいます。

ただ、この様な事を言えば、「父親の俺にどうすれば、良いのよ!」という言葉が返ってくるように思います。

 

2)人は育てられた環境によって、脳がいかようにも変化すると言うことです。

例え、障害を負っていなくてもです。

発達障害、人格障害、愛着障害

この3つ内、愛着障害などは、生れ付きではなく、劣悪な養育環境の中で発生します。

人間の脳は、生まれてきて目が見えるようになるまで、脳の中でどのようなことが起こっているのか。。脳細胞(ニューロン)は、シナプスでつながろうとしますが、視神経の細胞などは、生まれてくるときはフルスペックで、ニューロンとつながっていた細胞同士の間で、要らない繋がりは、ニューロンの間引きが始まります。要は接続が切断されて、最適化されます。

この仕組は、成長過程の中で、色々な部所、大脳の前頭前野、側坐核、扁桃体、海馬などの器官が、ネットワークで繋がり、連携して働いていますが、人間が成長する年代によっても、つながりが増えたり減ったりして、脳の機能の成長も変わってきます。

脳は、高校生くらいまでは成長しますが、主に、幼少期が一番成長するタイミングなのですが、この時期に、親から、DV、ネグレクトなどを受けると、脳のネットワークの編成が上手くゆかなくなるのです。しかも、脳内伝達用のホルモンも出なくなり、ニューロンからニューロンへの情報が伝わらなくなるのです。

脳を本当に傷つけたりするのではなく、脳の成長、脳の神経細胞とシナプスと脳内ホルモンのバランスが、崩れて、脳細胞の情報伝達に不具合が生じるということです。

子供の「脳」を破壊する劣悪な環境や親が、確実に存在するのです。

例え、生れ付きの発達障害でなくても、親が通常の生活環境で育っていな場合や障害を負っていたり、劣悪な環境で育って居れば、子供にその環境が連鎖するでしょう。

しかし、この極めて「プライベート」な養育環境をどう他人が口出しできるでしょうか?

「あんたの処の子供は、養育環境がが悪いから、将来 危ないよ」って、言えますか?

誰も、何も言えないでしょう。

関連記事
【書籍紹介】子どもの脳を傷つける親たち
【書籍紹介】「毒親」の正体 ―精神科医の診察室から 水島広子(著)

 

 

3)非行(犯罪)の原因(リスク要因)を8つにまとめたもの

セントラルエイトとは、非行(犯罪)の原因(リスク要因)を8つにまとめたものです。

犯罪心理学者のD・A・アンドリュー(D.A.andrews)、ボンタらが提唱したものです。

アンドリューらは、根拠のない(エビデンスに基づかない)犯罪の要因を否定し、エビデンスに基づいて抽出した犯罪の8つの原因に基づいて非行(犯罪)について考察しています。

セントラルエイトの概要

過去の犯罪歴 犯罪歴とは、ある人が犯した非行や犯罪の履歴のことです。
反社会的人格 人格(パーソナリティ)障害の一つ、反社会的人格障害を有しているか。
3 反社会的認知 一般的な常識や社会のルールから逸脱した物事の捉え方です。

大人の場合、宗教や政治など所属する集団の教義や性格によって反社会的認知が培われることがあります。

一方で、子供の場合、もともと常識やルールの獲得が不十分なので、不良交友やネット上の偏った知識などによって簡単に反社会的認知を身につけやすい傾向があります。

4 反社会的仲間関係 不良交友:不良仲間との交友、健全な仲間からの孤立
5 家庭(家族・婚姻)の問題 子供の成長に悪影響を与える家庭内の問題全般のことです。

  • 両親の不和
  • 長期の単身赴任
  • 離婚
  • 子供の面前での家庭内暴力
  • 虐待
6 社会生活(学校・職場)の問題 子供の社会適応の問題のことです。
いじめやそれに伴う不登校・登校拒否などが社会生活の問題就職して社会に出た後も、職場に馴染めない、職場の上司からパワハラを受けるといった悩みを抱えるなど、様々な社会生活の問題を抱えることは多いものです。
7 余暇活動 学校や仕事以外に熱中できる趣味を持っているかどうか、自分の居場所だと思える場所があるかどうかなどが、健全な余暇活動をしているか。
8 物質乱用 薬物、酒、たばこなどの物質を、心や身体に悪影響が出ているのに繰り返して使うことです。

 

上記の非行(犯罪)の原因(リスク要因)を8つを観れば、2の「反社会的人格」以外は、ほぼ、養育環境、生活環境によって生じる事柄が殆どで、障害を持っていると、生活の中で生じるさまざまな困難や周囲の不適切な対応のため、二次的な精神的問題を生じやすいのです

要するに、障害そのものに起因するのか、偶発的に起因したのかを区別することは難しいのです。

参考書籍
■「入門 犯罪心理学」 筑波大学教授、原田孝之著

■「発達障害と少年犯罪」

 

関連記事
【書籍紹介】「毒親」の正体 ―精神科医の診察室から 水島広子(著)

・【興味深い記事】”企業の6割「現在メンタル不調者がいる」 要因と思われること1位は「職場の人間関係」”?

 

3.引きこもり

犯罪とは別に、この「引きこもり」の問題も、背景に、心(精神)の問題を抱えているのです。

内閣府が、学校や仕事に行かず半年以上ほとんど外出しない15~39歳の「引きこもり」の人が、全国に54万1千人いるという推計値を発表していますが、40代オーバーの年齢はカウントされていません。

今年、政府は、中高年の「ひきこもり」の調査を実施すると云っています。救済するためには、パンドラの箱を開けないと分かりませんが、相当の数の「ひきこもり」がいるでしょう。

 

「貧困問題」を調べていても、全部ではないが、「精神疾患」を抱えた人間が多いのは、「引きこもり」も同じようなパターンなような気がします。

ひきこもりと関連の深い「精神障害」の主なものとしては、発達障害、パーソナリティ(人格)障害、適応障害(ストレス)などが、複合的に絡み合って発生しているようですので、一個人で対策をとれるような状態ではないのではと思います。

「精神障害」の場合は、子供だけではなく、親も治療の対象になってくる問題でもあります。

治療をしても、改善する場合と、改善しない場合が、多く発生するのは必至で、現代医学ではまだ解決できない問題でもあります。

関連記事
・「引きこもり」が高年齢化。。。の記事に思う。
・日本で、「引きこもり」の人が、全国に54万1千人いるという。。。。この状態はなぜ?
・「ひきこもり」の問題について

 

4.学校教育現場で、脳の障害について、ちゃんと教えるべき

もう、中学生くらいの年齢になったら、授業の中で、発達障害、パーソナリティ(人格)障害、適応障害(ストレス)、愛着障害などの精神疾患について、ちゃんと単位をとって、生徒に、ちゃんと教えるべきです。

「人間は、みな同じ脳の配線パターンをしていない」という事を。。。 大体、先生自体が、勉強不足で、ほとんど「無知」です。

なにも先生とは限らないが、せいぜい、血液型で人の性格を判断している低レベルの人間が居る、地球100周分くらい、世の中から遅れているアホが、日本には大量にいるのが現実です。

この様に、「精神疾患」を治療する必要のある人と、それを理解して、社会の中で、何とか生活できるように、少しでもカバーできる社会に成ってゆかないと、「いじめ」も「差別」も、なくならない様に思います。

 

最後に、

貧困問題、幼児虐待など養育環境の問題、児童相談所の問題、「精神障害」の問題。

もちろん、「貧困問題」の中にも、発達障害、愛着障害、人格障害が潜んでいます。

生まれつきの場合もあるが、劣悪な養育環境の中で育ってしまい、それがきっかけで発症してしまうことも、大いにあります。

一個人が解決できる範囲を超えていますが、政府は、関連性のある問題として捉えて、解決策を考える、対策を実施するところに、もっと、金をかけるべきではないかと切に感じるのです。

本当は「働き方改革」より先に、実施すべき施策ではないでしょうか。

関連記事
「発達障害」という言葉だけが先行し、脳科学の「社会の理解が進んでいない」
パーソナリティー(人格)障害(PD)って、どんな障害?
愛着障害について 「愛着」とは何ぞや。。「愛着」がなぜ必要か

コメント