2026年2月7日、
2014年の不登校児童生徒数は12.3万人でした。
そして、令和5年、不登校状態の小中学生は、全国で34万人を超えています(文部科学省調査)。その数は3倍近くに膨れ上がっている。しかも、毎日1時間だけ保健室に登校するなど学校に来ているが教室にいない子の数は含まれていません。
最近よく耳にする「令和型不登校」ですが、従来の不登校のイメージとは少し様子が異なり、戸惑っている保護者や教育関係者の方も多いのではないでしょうか。 でも違います。 何も変わっていないのです。
1.令和型と従来型との違い(比較表)
| 項 目 | 従来型不登校 | 令和型不登校 |
|---|---|---|
| 家での様子 | 元気がない、引きこもりがち | 家では元気、活動的 |
| 原因 | いじめ、学力不振、家庭問題など明確 | 理由が曖昧、行く意味を感じない |
| 友人関係 | 学校中心 | オンライン中心でも成立 |
| 支援の方向性 | 原因解消+登校刺激 | 本人のペース尊重、選択肢の拡張 |
| 社会背景 | 学校中心社会 | 多様な学び・働き方が広がる |
1)従来型(昭和・平成型)との違い
(1)従来型不登校の特徴
・いじめ・教師とのトラブル
・学業不振や進級不安
・家庭不和
・学校に行きたい気持ちはあるが行けない
→ 罪悪感・自己否定が強い
(2)令和型不登校の主な特徴
① 本人の苦痛が外から見えにくい
・家では元気
・ゲーム・SNS・動画は普通に楽しめる
・食欲・睡眠も一見問題なし
→ 「困っていないように見える」
② 学校への意味づけが弱い
・「行く意味がわからない」
・「無理して行く必要ある?」
・「行かなくても生きていけそう」
これは怠けではなく、社会構造の変化を子どもなりに合理的に捉えている結果でもあります。
③ 明確な原因がないことが多い
・いじめがない
・成績も普通
・トラブルもない
それでも行かない。 理由は「疲れる」「合わない」「めんどくさい」など抽象的。
④ 自尊感情は比較的保たれている
・自分を強く責めない
・「自分はダメだ」とは思っていない
ただし現実適応力は弱いことも多い
⑤ デジタル環境との強い結びつき
・オンラインで居場所がある
・学校よりネットの方が安全
・比較や評価から逃げやすい
→ 現実社会へのストレス耐性が育ちにくい側面
2)背景にある社会的要因
・「多様性」「無理しなくていい」という価値観の浸透
・学校以外の選択肢(通信制・フリースクール・配信者など)
・コロナ禍で「学校に行かない経験」が一般化
・SNSによる比較疲れ・情報過多
・将来像が見えにくい社会構造
3)教育・支援の現場での難しさ
令和型不登校は、
・本人が困っていない
・親が困っている
・学校が介入しにくい
という三者のズレが起きやすい。
無理に「学校復帰」を目標にすると逆効果になることも多く、生活リズム・人との関わり・小さな役割づくりなど、間接的支援が重視されます。
4)誤解されやすい点
・❌ 甘え → 違う
・❌ わがまま → 短絡的
・❌ 放っておけば治る → 危険
一方で、✔ 何でも受容すればいい → これも違う
「尊重」と「現実適応」をどう両立させるかが核心です。
2.「心・発達・知能の基盤的問題」を抱える子供
この中に、発達障害、人格障害、愛着障害、知能のボーダーの子供など、心と知能の問題を抱えている子供はどのくらいの割合でいるのか?
「令和型不登校」の中には、心や知能の基盤に何らかの課題を抱えている子どもが“相当数”含まれています。ただし、公式に一括した統計はなく、臨床・教育現場の実感値+既存研究の推定で語られているのが実情です。
以下は、専門家の共通認識に近いレンジを、重なり(併存)がある前提で整理します。
総合的な推定(現場感+研究データ)
| カテゴリ | 不登校に占める推定割合 | 備考 |
|---|---|---|
| 発達障害(ASD/ADHDなど) | 20〜30% | ASDは特に高リスク(42.6%が学校拒否行動) |
| 発達グレーゾーン | 10〜20% | 診断なしでも困りごとが強い |
| 知能ボーダー | 5〜15%(推定) | 公式データなし、現場では一定数 |
| 愛着の問題 | 5〜15%(推定) | データなし、臨床ではよく見られる |
| パーソナリティ傾向 | 不明(少数) | 診断は基本的に行われない |
1)発達障害(ASD・ADHD・LDなど)
推定割合
約30〜40%前後
・文科省・児童精神科・教育センターの現場感覚では→ 不登校児の3〜4割に発達特性が疑われる
・特に令和型では、ASD(自閉スペクトラム)、ADHD(不注意優勢)が多い
ポイント
・診断「済み」は少数
・未診断・グレーゾーンが非常に多い
・本人・保護者とも「障害」と認識していないケースが多い
2)知能のボーダーライン(IQ70〜85)
推定割合
約10〜15%
・一般人口では約14%前後
・不登校群ではやや高くなる
特徴
・小学校低学年までは目立たない
・中学以降で抽象理解
・暗黙のルール
・集団適応が一気に苦しくなる
→ 「努力不足」「やる気がない」と誤解されやすい層
3)愛着障害(愛着の不安定さ)
推定割合
約20〜30%(重なり含む)
※愛着障害は医学診断というより「状態像」
背景
-
幼少期の
・養育の不安定さ
・過干渉 or ネグレクト
・親のメンタル不調一見「普通の家庭」でも起きる
令和型との相性
・人間関係で消耗しやすい
・批判・評価に極端に弱い
・家から出られないが、ネットでは饒舌
4)人格障害レベルの問題
推定割合
5〜10%未満(思春期では慎重)
※未成年に「人格障害」の診断は原則つけない→ ただし人格傾向の芽は見られる
よく見られる傾向
・回避性パーソナリティ傾向
・境界性の一部特性(感情不安定など)
5)「特に診断名はないが、脆弱性がある層」
推定割合
20〜30%
・高感受性(HSP的)
・自己評価が不安定
・失敗耐性が極端に低い
・社会的ストレスへの耐性が弱い
6)全体像(重なり込みの現実)
重複を前提にすると、
令和型不登校のうち何らかの「心・発達・知能の基盤的問題」を抱える子どもは、おおよそ60〜70%程度
と見る専門家が多いです。
逆に言えば、
・完全に環境要因のみ
・一過性の適応不全のみ
というケースは、むしろ少数派になりつつあります。
7)なぜこの問題が表に出にくいのか
・「多様性」「個性」で覆われる
・診断名を避ける文化
・親が認めたくない
・学校も踏み込めない
結果として、支援が遅れ、長期化・固定化しやすい
—参照記事—
・「中学生の15人に1人が学校に行けない」日本の“異常な”教育現場。文科省の数字には出ない“隠れ不登校”の問題も…
・「スマホ依存が不登校を招く!?」専門家が語る不登校の真因と、整えるべき“家族のルール”
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