【書籍紹介】地球に住めなくなる日: 「気候崩壊」の避けられない真実

2020年4月5日、
本日の書籍紹介は、首都圏で「緊急事態宣言」が出るかもしれない、この時期に「ひきこもり」状態になって読みたい書籍です。

何だか嫌な言い方ですが、とりあえず、休みの日に家にいても経済的に困らない人が対象で、仕事が無くなってしまった方は、そんな「暇」はあるが、精神的にはそれどころではありませんね。

明日食べるご飯の心配は無いが、この先あと何年生きていられるのか、あと冬を何回越せるか、数えることが可能な年代になってきましたが、これも「憎まれっ子世にはばかる」と云われていますので、当分は大丈夫でしょう。 楽観的に。。。。

 

地球の環境が、近年、不安定になってきていますので、今回のような新型コロナウイルスによるパンデミック、温暖化による気候変動の激しさによる災害、地震による災害など、地球で暮らす人類が、どこかで、誰かが、被害にあいやすくなってきました。

本書には、この先100年人類が直面するであろう出来事が書かれていますが、自分がすでに居ない世界がどうなろうと「知ったことでは無い」と思ってしまうのは、私だけでしょうか?

悪魔のような「心」を持っている訳ではありませんが、人間は所詮、自分が生きていられるスパンしか未来に希望を持てないでしょう。

人類は、他の動物と違い未来を想像できますが、でも、それは自分が生きていられるスパンでしかないでしょう。

Earth with clouds above the African continent

地球に住めなくなる日: 「気候崩壊」の避けられない真実 デイビッド・ウォレス・ウェルズ (著)

<目次>
第1部 気候崩壊の連鎖が起きている
第1章 いま何が起きているのか
第2章 隠されてきた「最悪のシナリオ」
第3章 気候崩壊はすでに進んでいる
第4章 グローバルな気候崩壊の連鎖
第5章 未来は変えられる

第2部 気候変動によるさまざまな影響
第6章 頻発する殺人熱波
第7章 飢餓が世界を襲う
第8章 水没する世界
第9章 史上最悪の山火事
第10章 自然災害が日常に
第11章 水不足の脅威
第12章 死にゆく海
第13章 大気汚染による生命の危機
第14章 グローバル化する感染症
第15章 経済崩壊が世界を揺るがす
第16章 気候戦争の勃発
第17章 大規模な気候難民

第3部 気候変動の見えない脅威
第18章 世界の終わりの始まり
第19章 資本主義の危機
第20章 テクノロジーは解決策となるのか?
第21章 政治の弱体化
第22章 進歩が終わったあとの歴史
第23章 終末思想への抵抗

第4部 これからの地球を変えるために
第24章 劇的な変化の時代が始まる

4℃の上昇で、下記のことが起こりますと記載されています。

・地球規模の食料危機が毎年発生する。
・酷暑関連の死者が全体の9パーセント以上を占める。
・複数の気象災害が1か所で同時発生することが増え、損害は世界全体で600兆ドルに達する。
・紛争や戦争が倍増する。

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南極大陸東部で採取された200万年前の氷を分析したところ、古代において大気中の温暖効果ガス濃度と気象に関連があったとみられることがわかったそうです。

地球では、この100万年にわたって、寒冷な氷期と温暖な間氷期が10万年の周期で繰り返されてきたが、280万年前から120万年前は、その周期が4万年と短く、氷期も極端なものではなかったとみられている。

人類は「地球」を破滅的に破壊する能力は有るが、これだけ科学が発達しても、うまく「コントロール」するすべを未だに持っていないので、起こりうる変動に、ただ「右往左往する」しかないのです。

例えば、隕石が地球に衝突して、太陽光が届かなくなり、氷河期が来て、ホモサピエンスが全滅したところで、地球上の微生物、細菌などは、地球が爆発しない限り、しぶとく生き残っているでしょう。

地球が、いまいる人類にとっての「ハビタブルゾーン」が消失しても、こいつらが生きていれば、第二、第三の生命体が、運が良ければ発生する可能性があるでしょう。

恐竜でさえも絶滅しているのですから、「人類」が絶滅しても何もおかしくないでしょう。

■フューチャー・イズ・ワイルド  ドゥーガル・ディクソン(著)

スコットランド生まれのサイエンスライターの著書です。
恐竜が地球上に登場したのが約2億3000年前ですが、500万年~2億年後、人類がいなくなった後の未来の地球上の生物を、科学者たちの検証を交えながら、具体的に仮説を組み上げ、CGを用いながら紹介している。

 

時間の単位が、人間が一生生きていられる単位ではありませんので、現実感が乏しいのですが、おそらく、ホモサピエンスが、ネアンデルタール人と一緒に暮らしていた十数万年前も、気候変動、地殻変動により、地球上で移動を強いられて、大陸を旅して世界中にたどり着いたんでしょう。

多分、その頃の人間(ホモサピエンス)も、現在の人間も、地球の環境を自ら変更できる力、能力を有していないのは、何も変わっていないのです。

地球の環境を自ら変更できる力、能力は無くても、地球を「汚す」事だけは、避けたいですね。

では、一つ問題です。
二酸化炭素の排出量を増やす人類が存在しなければ地球は寒冷化するのか?」これは誰も答えられないでしょう。

本当は、地球物理学、宇宙物理学(太陽との関係)で説明できれば、「人知」が及ばない世界の事を「あーだ!、こーだ!、誰かのせいだ!」と、今生きている経済活動を行う上で、優位に立っている人間の都合に「迎合」することはないのですが。。。

■「地球温暖化」の不都合な真実

 

■地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」

 

いずれにしても「地球温暖化」が進むと、どうなるかの具体的な世界。。。。そんなことを考えさせられる一冊です。

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