【ノーベル賞】ノーベル生理学医学賞にネアンデルタール人の研究をしていたスウェーデンのスバンテ・ペーボ教授が受賞。

man, neanderthal, cave man

2022-10-06、
ノーベル生理学医学賞にネアンデルタール人の研究をしていたスウェーデンのスバンテ・ペーボ教授が受賞しました。 「ネアンデルタール人」フェチの私としては、とても嬉しいのです。

スバンテ・ペーボ教授は、1955年、スウェーデンのストックホルム生まれです。 なんと同い年でした。彼は、医学の方から「考古学」にも興味があって、古い人はどういう人だったのか知りたいと思ってDNAの研究を始めた人です。両親ともサラブレットですが、しつこいくらい「ネアンデルタール人」を追いかけ続けていたのでしょう。更に、デニソワ人の研究でも評価されています。

DNAのゲノム解析は、非常に繊細で、分析するのは苦労が多いのですが、モチベーションが高くなければできない研究だったように思います。

最大の謎、なぜ、
ネアンデルタール人、デニソワ人が絶滅して、ホモ・サピエンス(現生人類)だけが生き残ったのか?

1.「ネアンデルタール人」が滅び、なぜ「ホモ・サピエンス(現生人類)」1種類だけ生き残ったのか?

これは諸説あり、本当に書籍を読み漁り調べると、本当に面白いのです。ですので、同じコンテクストで、何冊も「ネアンデルタール人」について書かれた書籍を読んでしまいました。

このレベルで、人類の歴史を観ていますので、「人種差別」だのと意味が分かりません。肌の色が違っても、ホモサピエンスは現生人類で、1種類しか生き残っていないのです。

大体、白人が白いのは、突然変異で、オリジナルは黒人でしょう。環境が違えば、肌の色も、違ってくるのは当然の事でしょう。 これが、進化、環境に適合したものが多く生き残っているだけです。

ホモ・サピエンスは、ネアンデルタール人よりも、体格的にも劣っていたが、集団を形成するのは、弱さ故に、ホモ・サピエンスの方が優れていたと言われています。

2.ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、デニソワ人

地球が誕生してから46億年、数億年前には「恐竜」が栄え、絶滅して、その後「人類」が誕生したのは、今から、ほんのちょっと前です。人類誕生には700万年の歴史があり、初期の猿人、猿人、原人、旧人、新人という5段階を経て進化しているが、その過程で登場しているヒト族のグループなのです。

なぜ「四つ足」から、木から降り、平原に出て「二足歩行」をするように進化したのか?

諸説ありますが、気候変動、地球の地殻変動が、大きく影響して、樹上生活から、平地での生活えと、せざるを得ない状況になり、そこに偶然の色々な条件が重なった結果、脳が成長したのではないでしょうか。

・初期の猿人
・猿人 :アウストラピテクス
・原人 :出アフリカをはたした原人 ホモ・ハビリス
・旧人 :ネアンデルタール人デニソワ人
・新人 :現生人類(ホモ・サピエンス) ヨーロッパでは「クロマニヨン人」と呼ばれている。

ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、デニソーワ人(2008年にシベリアの洞窟で発見された絶滅したヒト族のグループ)と3種類の人類が数万年の間ユーラシアで共存していたことが明らかになっていますが、なぜなら、彼らが絶滅して、なぜホモ・サピエンス(現生人類)だけが生き残ったのか? これは人類学的にも、大きな謎の一つなのです。

体格など、丈夫さで云えば、ホモ・サピエンスより、遥かに、ネアンデルタール人の方が優勢でした。 にもかかわらず、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか。

最初は、出アフリカで、ユーラシア大陸にホモサピエンスが広がっていった頃には、もうネアンデルタール人はもうすでに存在していて、ゲノム解析すると、お互いに交配していたのです。 しかも、アフリカ人のDNAにも交配していた形跡が残っていることが、判明しています。つまり、「アフリカを出たら二度と戻らなかった」という説がありますが、そうではなかったという事になります。

ホモ・サピエンス(現生人類)は、2万~4万年前に絶滅したとされるネアンデルタール人と交配し、そのDNAを受け継いでいることが知られています。

 

3.現生人類(ホモ・サピエンス)、ネアンデルタール人を深く知りたい方は、私のおすすめ書籍を紹介します。

1)ネアンデルタール人は私たちと交配した  スバンテ・ペーボ(著)

 

2)交雑する人類

 

3)絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのか

 

4)超圧縮 地球生命全史

ダイヤモンド社
発売日 : 2022-08-31

 

人類が6万年前にネアンデルタール人から受け継いだDNAが「新型コロナウイルス感染症の重症化」と関連しているという可能性

アフリカに住む人は全くCOVID-19の重症化に関するネアンデルタール人のDNAを持たない一方で、ヨーロッパに住む人の約8%、南アジアに住む人の約30%がこのDNAを持っていたとのこと。

南アジアの中でも、最も極端にDNAの保有率が高いのがバングラデシュで、人口全体の約63%がこのDNAを保有していました。実際に、イギリスではバングラデシュ出身者が特にCOVID-19で死亡する確率が高いことが分かっています。

最後に、
「ホモ・サピエンス(現生人類)」に関係のある「ネアンデルタール人」「デニソワ人」は、いつ、どこで発掘されたのか、ホモ・サピエンスと何が違うのかは、上記の書籍を読めば、しっかり認識できますので、自分で、購入して読んでみて下さい。

関連記事
【書籍紹介】 人類の起源-古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」  篠田 謙一 (著)
【書籍紹介】絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか
【研究結果】新型コロナ“重症化を予防する”遺伝子は4万年前に絶滅したネアンデルタール人由来か。

コメント