【書籍紹介】 「子どもを攻撃せずにはいられない親」 片田 珠美 (著) 毒親は死んでも治らない。

2019年9月、
本日の書籍紹介は、「子どもを攻撃せずにはいられない親」 片田 珠美 (著)

この先生の書籍は、何冊か拝読していますが、タイムリーな1冊になっていますので、読んでみました。

この書籍を読んでいると、俗にいう「毒親」のことが書かれています。
家庭という、密室の中で、何気なく行われている親の所業に、子供たちの「脳」は壊れるのですが、親としては子供のためと思い込み、良かれと思って支配することに、子供たちは苦しむのです。 そして、「毒親」の何割かは、親自身が発達障害を背負っている場合があります。

ふと、思うのですが、サイコパス(シリアルキラー)関連の書籍を何冊も読んでいますが、それと同じくらい、子供を人間として扱っていないところは、サイコパス以上の不気味さがあり、残酷さを感じます、ここまで虐待し人を殺す行為は、脳がやはり異常でないと出来ないと思いますが、そうでもないのです。 良かれと思いこめば、何でもできてしまう処が、人間の脳の恐ろしさです。

決して親を直そうと考えないことです。 無理ですので。

家庭という、密室の中で、密かに行われている犯罪行為は、人間を人間として扱わない非常さは、サイコパス(反社会性人格障害)的な行為は、何も変わらないように思います。

娘を持つ親としては、こんな鬼畜「クズ」と気付いた時に、すぐに、逃げ出すことのできる強い心を持った、女性に育ってほしいと願うばかりです。

子どもを攻撃せずにはいられない

攻撃的な親から身を守るために、そしてあなた自身がこんな「毒親」にならないために。
精神科医が自身の経験も語りながら解説しています。

 

1.母親の心の「自己保身」の強さ

ちょうど、「目黒女児虐待死」の初公判が開かれ、虐待の様子が段々分かってきましたが、夫による精神的支配と言いますが、逃げようと思えばいつでも逃げられる状態なのになぜ、逃げないのか?

弁護側は「優里被告は夫に抵抗できない心理的DVの状態だった」と主張していますが。。。

もちろん、夫が悪いのですが、その夫から、なぜ逃げられなかったのか。。その精神構造は?

どんな精神構造をしているのか? 理解に苦しむのですが、普通の人間なら、さっさと別れて、一緒に居ないと思うのですが、逃れようとしない。

まるで思考が停止してしまった人間の様になるのは、なぜなのか?

「通報しなかったのは、雄大が逮捕されたら、結愛も私も……」と、自分たちが路頭に迷う事を心配している思いが有るようだが、暴力と生活ができなくなる事を天秤に掛けて、暴力を選択してしまうその精神構造は一体何なのか? 本当に誰も助けてくれる人が、家族、親族が、居なかったのか? そう思い込んだのか、思考停止してしまったのか?

国の施設で、逃げ込む事のできる「DVシェルター」、「母子生活支援施設」が有るのは、男の私でも知っているが、知らなかったのだろうか?

 

2.なぜ、子供と逃げなかったのか?

初公判の法廷で、自分の娘がどの様に、弱って行くかの状態を聞いて、動揺して嗚咽を漏らす精神状態なのに、なぜ、子供2人と一緒に、逃げなかったのか?

子どもか? なぜ、そこの時点で思考停止して、 今ころ、かわいそうという感情がこみ上げるのか?

精神的支配というが、逃げ切れる確信が無かったのかという問題では無く、どう考えても、精神が幼すぎて話にならないが、どんな風に育てば、こんな母親が出来上がるのだろう?

もし、自分の娘だったら、どうだろう? もし夫がそんな男だったら、二度と立ち上がれないようにするが。。。。

女性ってみんなこんなもんなの?  そんな事ないよね。

自分だけが、生き抜くために、娘を犠牲にしてでも、無意識のうちに取った行動なのでしょうか?

 

3.この母親は、幼少期からどんな生活を送ってきたのか?

どんな「精神構造」をしているのか、興味があります。どのような環境で育つと、このような考え方、「精神構造」になってしまうのか?

自己保身の様子しか感じられないのは、私だけでしょうか?

確かに、このように夫からDVを受けても逃げ出さないパターンは、自分自身も昔、同じ様にDV、ネグレクト等を受けていた人にはありがちだということもあり、そんな可能性もあります。

「クズ」みたいな、脳のおかしい男を選んでしまう精神構造、そして別れようとしない。
幼少期の養育環境が劣悪の中で育つと、自分の事を愛してくれる人と言うより、この人は、私が居ないとダメと思い込んでしまう。自分を頼ってくる男を選んでしまう。

厄介な心理状態に陥ってしまう。

 

4.人類の成り立ち、生物学的な処から考察すると、人類は、最近まで生活苦のために母親の手で間引き(子殺し)が行われていた。

日本では、宗教的も、キリスト教文化ではなりませんので、明治期以前の日本人の生命観で「7歳までは神のうち」という言葉を知っていますか?

「七つまで」は、いつでも「神にお返しする(間引き=子殺し)」ことが出来ると考えてきたのです。

日本の歴史を見ると、江戸時代などは、性的には、本当に、いい加減で、今の世の中以上に、乱れていたようです。 だいたい、まだ「夜這い」など言う言い方をするでしょう。

この様に、ちょっと前まで、日本人も好き放題やってきていますので、「道徳観」が狂っています。 日本の教育で、ちゃんと性教育をしていないでしょう。

現代のレイプの問題もそうです。 騙される方が悪いと。。。

だから、クズみたいな人間が、沢山、ひっそりと、普段の社会のなかで、平然と暮らしているのです。ですので、女性は、特に、このクズの被害にあわないように、細心の注意する必要があるのです。

幼少期にDVなどの被害を受けた女性は、逆にこの同じような「クズ男」に引かれるのです。なぜなら、私が居なければという様な「クズ」を選択してしまう様な脳の配線になってしまっているのです。

 

5.「脳が病んでいる親」から子供を守るには

「子どものことを真剣に考える」のに、ままならない親もいるのです。 

そこが原点です。

「子供は、親が育てるべき」という、基本的な考え方を、捨てる必要がある場合がある事を認識すべきです。

1)警察でさえ、民事不介入という言葉があります。

ましてや、警察権力のない、児相などの施設の職員が、そんな面倒くさい事に、真剣に立ち向かうはずもありません。 どうやって、やり過ごすか、しか考えていないのでしょう。だからおざなりになり、何かあっても、「気が付きませんでした」で、決して責任を取らないのです。

事件が起きて、やっと、他人事のように、あーでした、こーでしたと答えているだけです。

それはそうでしょう、親が悪くて、職員は悪くないので、誰も責任を取る必要がないから、同じ言い訳をして、同じことが繰り返されるのでしょう。

児相の職員にも、法律を作り、子供が死んだ場合は、責任を取らせれば良いのです。

 

2)「家庭崩壊」の結果、一番弱い子供が犠牲になる。

児童相談所 ——> 各施設へ(乳児院(0歳から3歳)、児童養護施設、里親制度)

などがあるが、乳児院などは、「愛着形成」ができる様に少し改善されてきているが、施設は満杯、里親も不足の状態が続いている様です。

政府も、この様な「一番、弱い子供」一人、助けることのできない、機能しない「児童相談所」を改善して、何とかしようとしない。

「頭」が、「脳」が、何らかの原因で、病んでいる人が、たくさん居る中で、ちゃんと対策しないと、こんな事件は、これから、何回も同じような事件が発生するでしょう。

日本の社会の中で、「絶対的貧困」が減少しても、「相対的貧困」が格差社会の中で蔓延すれば、その中で頭の配線がおかしくなった人間が起す事件が、目立ってしまいます。

子供を保護するだけではなく、親の精神状態も分析出来る職員が居ないと、騙されっぱなしでしょう。 精神状態のおかしい親をなんとかしないと。

「優生保護法」を発動するしか、方法はないのでしょうか。

 

6.どんなに世の中が進歩しても、可愛い「女の子」1人救えないのです。

江戸時代なら、市中引き回しの上、打ち首、獄門(さらし首)の刑です。

生かしておくなら、このようなことのできる父親の「脳」の障害を明らかにして欲しいものです。 それとも、父親の「脳」に障害が無くてもこんな事件が起こるのか?

どのように脳がおかしくなれば、平気で、我が子を虐待できるのか? この父親を研究材料にして、研究発表してほしいものです。

非行少年を扱う鑑別所で、反省させて、更生させる指導をしている先生によると、反省させる以前の問題で、脳の認知機能に問題があり、同じ人間が、感じるだろう心が育っていないそうです。

人間、皆、同じものを見ていると思ったら、大間違いです。 視覚、聴覚などのセンサーから入ってきた情報は、脳で処理されて認識できます。 当然、配線がおかしくなっていれば、違うものしか見えていないのです。

当然、生まれつきの発達障害、愛着障害、人格障害を背負っている場合もありますが、養育環境も劣悪な場合、人間の脳神経細胞も、正常に配線されない状態になってしまうのです。

いい例が、生まれてから、目を塞いでいれば、一生「目」が見えなくなりますし、動物に育てられた子供は、一生、片言の言語しか喋る事が出来ません。

何故なら、成長過程で、脳神経細胞は、使い初めないと、通称シナプスの「刈り込み」が行われて、脳神経細胞同士のネットワークが切断されたままになり、元に戻らないからです。

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