「発達障害」を取り上げたNHKのプロジェクトの皮切りとなる『NHKスペシャル』の放送を観ました

2017年5月21日(日)、
発達障害」を取り上げたNHKのプロジェクトの皮切りとなる『NHKスペシャル 発達障害 解明される未知の世界』の放送を観ました。 時間:午後9時00分~9時59分。

見逃した方が居るとも思いますが、NHKですので、きっと再放送されます。

最後に感じたのは、本当に、こんな1時間ぐらいでは語れない内容なのです。

どんなボリュームかと云えば、脳科学、脳神経学、体内微生物などの生物学の知識も必要ですので、これから継続的に、何度も放送して、社会的に認知させてゆく必要のある問題だと思います。

偏見や差別、被害は、「無知」から始まりますので。

1.発達障害を抱えた人の「行動」の謎、「感覚」の違いについて

脳の情報処理の方法が違う為、見え方、聞こえ方が違うが、普通の人には、中々理解できないのですが、脳の機能障害なので、本当は、脳に関する高度な知識が必要で、普通の知識を認識できるレベルが高いのです。また、一人ひとり、特徴も違うため、中々認識できない。

発達障害(自閉症スペクトラム症)を持った、ゲストのお話が、普通の人と比較してみて、謎の行動、感覚の違いを物語っています。

 

ただ、今回、この発達障害が起こる原因の部分は、放送では、詳しく解説されることは、残念ながら時間の関係もありありませんでした。

そして、まだはっきりと現代科学でも不明な点が多くあるため多くは語りませんが、色々な書籍を読み漁ると、断片ですが見えてきます。

なぜこのような「障害」が起こってくるか?、分からなかった段々、原因がわかってきている。私が読んだ中で、参考になる書籍を2冊紹介します。

参考書籍
1)寄生虫なき病
その中でも、参考になる一冊として、 腸内細菌(マイクロバイオーム)を研究したこの書籍は興味深いものがあります。

感染症の減少と同時に増加してきているアレルギー、自閉症、花粉症、喘息、そして自己免疫疾患。その背後には、抗生物質の乱用や衛生改革がもたらした、微生物の生態系のバランスの崩壊による人体の免疫異常があるのは、「寄生者の不在」が、我々の体内の免疫反応のバランスを乱し、病をもたらしているのだろうか? 大変興味深い、想像もつかないようなことが記載されています。

 

2)なたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

体内微生物の生態系が破壊され、さまざまな問題を引き起こしている! 微生物生態系のしくみと健康との関係を科学的に解き明かす!

そうですね、これから「お母さん」になる女性に、一番読んでほしい内容です。

腸と脳はつながっているのです
「遅発性自閉症」は、1歳から3歳くらいの脳の大半が発達する時期と重なるが、神経毒素を産生する破傷風菌が増殖すると自閉症が発症して、これを抗生物質でやっつけると症状が改善する。

もしかすると、「発達障害」も、生まれつきで、遺伝子のせいだと言われていますが、この腸内環境の変化によるものなのかもしれません。

関連記事
・夏休み、最後に読んだ書籍がすごかった!!  「あなたの体は9割が細菌」 10% HUMAN

・ネットにも、大変、興味深い記事が掲載されています。認知神経科学 京都大学霊長類研究所教授 正高 信男氏の記事です。
自閉症者が人類社会に「不可欠」である理由 〜実は障害ではない!

自閉症スペクトラムと呼ばれているような障害は、実は障害でない。生物としての人類のバリエーション(変異)のひとつである。ニューロダイバーシテイ(脳多様性)という考え方にほかならない。

 

2.発達障害者の 視覚、聴覚の違いを研究

時間の制限がありますので、自閉スペクトラム症、ADHD、LD(学習障害)について、軽く解説していました。

1)自閉スペクトラム症の場合

自閉症の特徴は、このように、外界から入って来る信号を過分に感じ取ってしまうのが特徴で、知覚過敏の傾向がわかってきたことを解説

※感覚過敏
・視覚:光が眩しいため、部屋を暗くしていた方が落ち着く。
・聴覚:音にも過敏 普通の人には聞こえないくらいの音が、聞こえてしまう。

小さな音でも反応があり、なぜ自閉するかの要因は、このように、普通の人が、無意識に処理している脳の情報処理ができない。

通常、意識したり、慣れたりすると、聞きたい音のみを選択できるが、脳の司令塔がうまく働かないため、うまく処理できない

※顔を見ながら、話をすることができない。

音や光だけでなく、人間の顔を見ながら話す場合でも、情報が脳に多く入りすぎて、普通の人間のように、同時に、色々な情報処理が、うまくできない。

このように、普通の人では、考えられない、理解できない、過敏な感覚、脳に各機関から入ってくる情報の入力をうまく処理できない状態になり、普通の人からすれば、全く理解できない状態、感覚を持っている。

感覚が尖すぎる場合、そうでない場合もある、自閉スペクトラムでも、人それぞれ違う。

 

2)ADHDの場合

集中力が続かず、周囲の視覚・聴覚から情報を拾いすぎて、散漫になる

このような症状により、順序立てて行動することが苦手、一つのことを集中するすることができない。

この様な特徴を映像を交えて、解説していました。

 

3)LD(学習障害)

教科書の音読が極端に苦手と言う例を挙げて、文字を認識するということは、脳の中で、つずりをまず照合して、次に意味を脳から引っ張り出すと云う作業ができない。

同じく、この様な特徴を映像を交えて、解説していました。

 

3.普通って何なのか?

この障害の症状は、自分がどのように問題があるのか、困っているのか、周りの人間が、どれだけ理解してくれるのかにもかかってくる。

マイノリティですので、普通の多数はに人間たちが、どう感じるか、理解できないと、排除されそうになり、二次障害の問題も有り、鬱病や不安障害に陥りやすい。

どの職場にも馴染めず、人間関係もうまく築けない、自閉スペクトラム症の場合、70%が鬱病(躁鬱病)になりやすい

1)当事者を追い詰める「普通」の人たちからのプレッシャー

このような人たちは、普通の人達の普通が何なのかも理解するのが難しいので、普通にすることも難しい。

周りの普通の大多数に対して、その中の少数派の価値観が理解不足のため、多数派はに受け入れられない状態がある。

見えない普通を理解できないため、普通の人から、排除を受けやすい。多数派のルール、障害を持った少数派のルールは受け入れられない。

 

2)発達障害の人がいることを前提で、社会のなかで取り込んでゆく試みがなされてきている

例えば、イギリスで、お店の内装を視覚・聴覚的に刺激を少なくして、改良する試みもなされていて、売り上げが1割アップするという実績もある。

Microsoft社などでは、アスペルガー(自閉スペクトラム症)などの発達障害者を受け入れる企業として有名です。

他人と違う考え方が、企業のイノベーションを起こすともいわれています。
そうです。創業者のビル・ゲイツ自身、アスペルガー(自閉スペクトラム症)でした。

日本でも、障害者枠で雇った人間の状態、働き方を会社も模索しながら、うまく戦力として使ってゆく試みをしている会社もある。

見た目の身体的な特徴がないので、見た目でわからない障害ですので、ここを理解する必要が多いにある。

はっきり、特徴が出ていないとしても、東大生の1/4は、アスペルガー(自閉スペクトラム症)ではないかとも言われています。

普通という、誰もが持っている社会性が欠如・欠落していても、集中力が並外れていますので、優秀な頭脳を持った人に多いとも言われています。

 

4.最後に、一方で、逆にこんな被害を「発達障害者」から受ける場合もあります。

会社組織の中や家庭に中に、「発達障害者」が逆に、強者になって、暴走して、周りの人間たちを苦しめる立場に立つことも忘れてはいけません。 「発達障害者」が弱者とは限らない場合も現実にあるのです。

崩壊した家庭で起きている虐待、ネグレクト、引きこもりなども、この発達障害が関係している場合が多いのです。

だから、厄介なんです。

 

例1として
この障害は、本人の性格がねじ曲がっているせいで、発症する問題ではありません。ですので、冷静に、本人を社会の中で排除するのではなく、対処する必要がありますが、やはり、最後は、脳神経学の分野まで、入り込まないと、「なんでそうなの?」と納得できないように思います。

関連記事
・面白い記事を見つけました。。「発達障害の夫、カサンドラな妻」です。

 

例2として
放送では無いのですが、私が見聞きした、ちょっと、こんな奴、どこにでもいるような、発達障害を背負った経営者の例を今回も紹介します。

金を稼ぐことが得意ですので、排除されることは無いのですが、誰からも尊敬されることのない、そのことさえも認識できない、ある意味、幸せな人を紹介します。

多分、こんな経営者は、珍しくなく、零細企業の経営者によくいるタイプかもしれません。

「自閉スペクトラム症」に限らず、「ADHD」も含めて、これは、私の実感で、誤解を招きそうで言いたくないのですが、会社の経営トップが、元々「発達障害」を背負っている会社は、類は友を呼ぶと云うか、同じような症状の社員の割合が多い様に思います。

特に、入社試験もせずに、どっかから、余った奴を連れてきたような社員が多い場合、そんな兆候が顕著に表れています。

ですので、例えば、社員のボーナス査定の時期になり、「人事考課」などを実施していますが、ほとんど意味がありません。ボスに、好かれているか、否かだけで、ボーナス査定されますので、能力のある社員など、たまったもんじゃありません。毎回、査定時期になると「意味のない」面談を強いられます。

本当は、気が小さいのですが、部下には、まるで「暴君」の様にふるまいますし、会社の金を平気で「業務上横領」しますし、会社の女にも平気で手を出します。

ちょっと、サイコパシー的な要素もあり、サイコパスと間違えやすいのですが、ほぼ、「ADHD」のジャイアン型と、のび太型を併せ持った脳の構造をしています。

人格障害(パーソナリティ障害)の分類で云えば、「反社会性パーソナリティ障害」が、通称「サイコパス(精神病質)」と呼ばれていますが、通常の社会規範の無さも際立っている処もあり、もう一つ「自己愛性パーソナリティ障害」の要素も持っているのですが、正直、どの障害なのか。。。。あまりにも複合的過ぎて、未だに、私には分からない部分もある状態です。

この様に、小さな企業の経営者で、働き者で、商売も結構うまくやり、会社をある程度まで大きくできるのですが、どう頑張っても商店の規模、それ以上の規模にすることは決してできない、ある意味、成功した「発達障害」の経営者が結構大勢いるのです。

儲けることは考えられても、従業員に対する「心が無い」と云うか、人を使う上での根本的な能力に欠けているので、結局、景気が悪くなり「金」まわりが悪くなると、みんな離れてゆく、その中で残るのは、どこにも行く場のない、文句だけは一人前の「指示待ち社員」だけが残ってします。

歳をとって自分の会社を誰かに引き継がせようとしても、誰も継承しようとする人間など居ない、何故なら、やる気のある指示待ち人間でない従業員は、もうすでに去っていて、いないのですからです。

この様な問題を抱えた、零細企業の経営者は、倒れて、くたばるまで、現場の仕事をしているしか能が無いのです。

そして、この様な経営者(商店主レベル)は妻が居ても、大抵、孤独ですので、会社の女(大抵、子供のいるバイツ1女性に手を出す傾向にあります)。誰も構ってくれない者同士ですので、くっ付くのは簡単です。 しかも、罪悪感が無いのか、「妻」にバレても平気です。

この様に「発達障害」を患っていることは、本人は全く認識できていませんが、多少、金があるので好き勝手で生きてゆくことができます。

まあ、私より年上ですが、最後、どうなるか、観てみたいのですが、私の方が、先にこの世から去るかもしれません。

良い人は早く亡くなり、悪い奴が生き残る「憎まれっ子世にはばかる」という意味が、ちょっと分かるようになりました。 きっと、悪い奴は「ストレス」を感じることが少ないので、長生きできるのでしょうね。

 

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