2023-08-07、
本日の書籍紹介は、世界はなぜ地獄になるのか (小学館新書) 橘玲(著)
久しぶりに、面白い書籍でした。さすが、橘玲さんですね。
人種、ジェンダー、LGBTQ、フェミニズムなど偽善と矛盾、憎悪と対立を生む事柄に、あまり首を突っ込みたくありませんが、ヒトは、性格も、性的趣向(性倒錯もある)も、頭(脳)の配線も、遺伝子も、育った環境も違いますので、双子でも同じヒトはいません。ただ、こんな色々な人たちが存在するという事だけは、好き・嫌いだけではなく、ちゃんとお勉強して、どんな存在なのかを認識すべきでしょう。
LGBTQについて、知ろうと思うと、結構、複雑で、色々なパターンを含んでいて、頭で考えると何が何だか分からなくなります。複雑と云うより、脳と体(性別)が違うと、不思議と言うより難しいのです。
「無知は罪悪なり」と云う言葉が有り、認識していないと「クズ」同士の無益な争い事になるのは確かです。
■「社会正義」はめんどくさい。
人種や性別、性的指向などによらず、誰もが「自分らしく」生きられる社会は素晴らしい。だが、光が強ければ強いほど、影もまた濃くなる。
「誰もが自分らしく生きられる社会」の実現を目指す「社会正義(ソーシャルジャスティス)」の運動は、キャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していき、今日もSNSでは終わりのない罵詈雑言の応酬が続いている。
わたしたちは、天国(ユートピア)と地獄(ディストピア)が一体となったこの「ユーディストピア」をどう生き延びればよいのか。ベストセラー作家の書き下ろし最新作。
■世界はなぜ地獄になるのか 橘玲(著)
<目次>
はじめに リベラル化が生み出した問題を、リベラルが解決することはできない
PART1 小山田圭吾炎上事件
PART2 ポリコレと言葉づい
PART3 会田誠キャンセル騒動
PART4 評判格差社会のステイタスゲーム
PART5 社会正義の奇妙な理論
PART6 「大衆の狂気」を生き延びる
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■自分らしく生きられる社会は素晴らしいが、結果的に「不自由」な社会になってしまっている。
人種や性別、性的指向などに囚われず、誰もが自分の望むような生き方ができて、それをすべて受け入れてくれる社会はどれほど素晴らしいか、しかし、自分らしく生きられるリベラルな社会の実現が、かえって「不自由」な社会、もっと言えば「地獄」を作り出しているとしたら。
■「自分らしく生きる社会」について、4つの問題を指摘している。
①格差の拡大:
社会が豊かで公平になればなるほど、環境による影響よりも遺伝による影響が強まり、遺伝的に優位な人と優位でない人との差が広がってしまう。②社会が複雑になる:
個人が自分らしさを求める結果、ひとりひとりが固有の利害を持つようになり、従来の仕組みでは対応できなくなる。③孤独になる:
共同体による拘束から解放され、個人は自由になるため、出会いは刹那的になって長期の関係を作るのが難しくなる。婚姻率や出生率の低下がそれを裏付けている。④アイデンティティが衝突する
自分らしさを受け入れさせようとする運動が起こり、衝突や軋轢が発生する。
■キャンセルカルチャーの標的になった人々
現在は、バカやアホの娯楽コンテンツの「SNS」が多勢に無勢になったおかげで、色々なことが「暴され」て炎上して、企業も個人、芸能人も、すぐに叩かれる時代になってきました。
「キャンセルカルチャー」の特徴は、キャンセルされるような地位についた者が攻撃の対象になる一方で、同じ事をしていてもキャンセルされるような地位に無ければ無視されることです。
自分らしさを重んじた自由な社会の実現が、かえって人々のステイタスの格差を浮き彫りにし、アイデンティティの乱立が、衝突をそこかしこで発生させている。
人々はわざわざ相手の不道徳を見出して叩くことをやめられず、地位のある人間はほんの小さなことで引きずり下ろされてしまう。
「地獄」と呼ぶにふさわしい、このますます生きにくくなっている社会を、あなたはどう生き抜いていくだろうか?
最後に、
この書籍を読んだら、関連記事で紹介した「大衆の狂気」もお勧めします。
■「大衆の狂気」
もう少しで、終戦記念日(敗戦記念日)ですが、この月になると、広島・長崎の話と、海戦で犠牲になった人々、島で戦わされた人々のドキュメントが、NHKなどで放映されていますが、戦争の悲惨さだけしか伝えていません。
戦争を無くすには、何が大切なのかを毎度のことですが、ちゃんと伝えていません。
悲惨な記憶だけではだめなのです。記憶は消えるからです。
狂った為政者と頭の悪い国民が一番の理由では?
問題は、狂った為政者を輩出、祭り上げないようにする事が、一番大切ですが、一部の国では、狂っている為政者を自己都合なのでしょうが応援するような状態が続いていますので、戦争を止めません。
世界で、核兵器の廃絶も、狂った為政者が、存在する状態では、難しいのではないでしょうか。できないことを国家のせいにするが、実は、自分たち一人ひとりが、バカやアホが多すぎて、いつも、狂った為政者に騙され、踊らされる国民が一番の問題なように思います。
バカやアホが、あまりにも多すぎて絶滅させる事ができません。 ですので戦争はなくならないのです。そのうち、AIにより、人類が絶滅する、絶滅させることにならなければいいのですが、先のことはわかりません。
「バカ」と「無知」と「強欲」は、人類の最大の特徴ですので、科学技術がいくら発達しても、争いを止めることは無理でしょう。
<補足説明>
■キャンセルカルチャーとは、
特定の人物や団体が、
キャンセルカルチャーは、
・カウンターカルチャーは、
・
ポリティカル・コレクトネス(Political Correctness)の略称です。ポリコレは、言葉や行動において、特定の社会的・文化的なグループを侮辱したり差別したりすることを避けるための原則や規範を指します。これは、人々がより包括的で公平な言葉や態度を持つことを促すために提案された概念です。ポリコレは、異なるバックグラウンドや意見を持つ人々が共存し、相互尊重を示すためのツールとして広く議論されています。
■インフォデミックとは、
ソーシャルメディアなどを通じて、不確かな情報と正確な情報が急激に拡散される現象のこと。情報を意味する「インフォメーション」と、感染症などが一定の集団や地域内での急激な増加を意味する「エピデミック」を合わせた造語。
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