【書籍紹介】疎外感の精神病理   和田秀樹(著) 「みんなと同じ」からはずれる恐怖。日本人を蝕む「疎外感」という病理

2023-09-22、
本日の硝石紹介は、疎外感の精神病理   和田秀樹(著)です。

日本社会は「核家族化」しているが、依然、「村」社会、「タコツボ」社会で、社会に出ると「みんなと同じ」からはずれる恐怖が付きまとう。何故なら、「バカで無知が圧倒的多数を占める国」では当然の結果で、それから外れると、「個」がない為、「疎外感」という病理に蝕まれる。

「疎外感」と言っても、色々な事が有り定義は難しいが、その状況を「疎外感」と結びつけて、精神科医の先生が、話しを進めてゆくのは、初めてです。

人は、生まれた時から、一人では生きてゆけなくて、「誰」か、又は成長しても「物」に依存して生きてゆく生き物ですので、仲間外れになるのは、辛いが、そうなってしまうには、色々な原因は有るが多々ある。

「孤独」を楽しめる場合と、死ぬほど辛い場合が、人によっても違うのですが、バカで無知な人間ほど不安で、疎外感を敏感に感じてしまうのでしょう。しかし、知能が高くても邪悪な「カルト教団」にハマる、など救いを求める場合もあるのです。

疎外感の精神病理   和田秀樹

目次
第1章 日本人を蝕む「疎外感」という病理
第2章 コロナ禍と疎外感
第3章 疎外感恐怖の現象学
第4章 引きこもりという病理
第5章 超高齢社会と疎外感
第6章 トラウマと疎外感
第7章 依存症と疎外感
第8章 学校の疎外感と疎外恐怖症
第9章 多数派の絶対正義と疎外感
第10章 疎外感とカルト型宗教
第11章 シゾフレ人間と疎外感
第12章 疎外感に精神医学は何ができるか
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主な内容
・「みんなと同じ」現象の蔓延
・コロナ禍に続くウクライナ情勢を疎外感から読み解く
・あぶり出された人と会うのがストレスの人
・8050の嘘
・高齢者の「かくあるべし思考」と福祉拒否・介護拒否
・ホワイトカラーの老後と疎外感
・スマホの普及という新たな依存症のパラダイム
・コミュ力という呪縛
・共感という圧力
・疎外感とカルト型宗教
・周囲が心の世界の主役のシゾフレ人間
・対極的なシゾフレ人間とメランコ人間
・人と接していなくてもいいという開き直り
・ひとりを楽しむ能力を与える
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著者プロフィール
和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪府生まれ。1985年東京大学医学部卒業。精神科医。
立命館大学生命科学部特任教授、ルネクリニック東京院院長。30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に『受験学力』『70歳が老化の分かれ道』『80歳の壁』『不老脳』『わたしの100歳地図』『病気の壁』『どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる』『50歳の分岐点~差がつく「思秋期」の過ごし方』など多数。

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