2025-04-07、
最近携帯電話などで、詐欺行為が流行っているが、詐欺に遭わないための数十人規模の集まりで講演をしてほしいと依頼されたのだが、短いたかが15分程度の時間で何を話したら迷うのだが、考えてみた。
携帯電話などを使った詐欺行為は巧妙化しており、残念ながら被害に遭う方が後を絶ちません。
数十人規模の集まりでの講演とのことですので、具体的な事例を交えながら、参加者の皆さんが「自分ごと」として捉え、日々の生活で実践できる対策を分かりやすく伝えることが重要です。
以下に、講演の構成案と具体的な話す内容のポイントについて。
講演タイトルとしては:
・巧妙化する携帯電話詐欺の手口と対策:騙されないための知識と行動
・STOP!携帯電話詐欺:最新の手口を知り、安全な生活を送るために
・身近に潜む危険!携帯電話詐欺から大切な資産を守る方法
ですので、早口で専門用語を多用するのではなく、ゆっくりと分かりやすい言葉で説明するには、どうしたら良いのか? 途方に暮れてしまいます。
・講演構成案 (60分~90分を想定):
1.はじめに (5分~10分)
自己紹介と講演の目的(最近の携帯電話詐欺の流行と、今日の講演で何を持ち帰ってほしいか)
参加者への問いかけ(携帯電話の利用状況、詐欺に関する不安など)で関心を引きつける
■具体的な話す内容:
・「皆さん、おはようございます/こんにちは。本日はお集まりいただきありがとうございます。私は〇〇と申します。」
・「最近、ニュースや報道で携帯電話を使った詐欺事件をよく耳にするのではないでしょうか。巧妙な手口で、誰でも被害に遭う可能性がある身近な問題です。」
・「今日の講演では、最新の詐欺の手口を具体的にご紹介し、皆さんが騙されないために知っておくべき知識と、すぐに実践できる対策をお伝えしたいと思います。」
・「皆さんは普段、どのように携帯電話を利用されていますか?(メール、SNS、ネットショッピングなど具体例を挙げる)詐欺に対して、何か不安に感じていることはありますか?(アンケートを取るのも良いかもしれません)」
金融犯罪などの詐欺に、だまされやすい人の特徴には、次のようなものがあります。
・運用の仕組みを理解していない。
・手頃な金額に安心してしまう。
・年利20%以上などの高利回りの話を鵜呑みにしてしまう。
・ポンジスキーム(:運用実態がないにもかかわらず、高利回りを謳って資金を集める投資詐欺の一種)などの仕組みを理解していない。
・「前頭葉」の思考系脳番地が衰えて、客観的な思考・判断力が弱っている状態にある人。
2.巧妙化する携帯電話詐欺の手口 (20分~30分)
1)代表的な詐欺の手口を具体的に解説
■オレオレ詐欺・親族を装う詐欺:
具体的な事例(「風邪をひいて声が変」「会社の書類を間違えて送ってしまった」「示談金が必要」など)
最近の手口の進化(SNSやメッセージアプリの利用、複数犯による役割分担など)
■架空請求詐欺:
具体的な事例(「有料サイトの未払い金」「アダルトサイトの登録料」「身に覚えのない請求」など)
脅迫的な文言や個人情報を聞き出そうとする手口
■還付金詐欺:
具体的な事例(「医療費や保険料の還付」「税金の還付」など)
ATMの操作を指示する手口、個人情報や口座情報を聞き出す手口
■フィッシング詐欺:
具体的な事例(銀行、クレジットカード会社、宅配業者などを装うSMSやメール)
偽のウェブサイトへ誘導し、ID・パスワード、クレジットカード情報などを入力させる手口
最近の手口の進化(巧妙な偽サイト、二段階認証を突破する手口など)
■サポート詐欺:
具体的な事例(「ウイルスに感染した」という偽の警告画面表示)
偽のサポート窓口へ電話させ、高額な修理費用やソフト購入費用を請求する手口
■ロマンス詐欺:
SNSやマッチングアプリで親しくなり、恋愛感情を利用してお金を騙し取る手口
海外在住を装う、投資を持ちかけるなどのパターン
2)それぞれの詐欺の手口における共通点や注意すべきポイントを強調
・急な連絡、金銭要求
・個人情報や口座情報を聞き出そうとする
・ATMの操作を指示する
・URLリンクをクリックさせる
・不自然な日本語や連絡先
3) 詐欺師の心理戦術
・急かす手口:「今すぐ対応しないと大変なことになる」と焦らせる
・信頼を装う:有名企業や公的機関を名乗る
・利益をちらつかせる:「高額な還付金がある」など
3.詐欺に遭わないための対策 (30分~40分)
<基本的な心構え>
「うまい話には裏がある」「安易に信じない」「すぐに反応しない」
常に警戒心を持つことの重要性
<具体的な対策>
■電話・メール・SMSでの対策:
・知らない番号からの電話には出ない、または留守番電話を設定する
・不審なSMSやメールのURLは絶対にクリックしない
・身に覚えのない連絡は無視する
・相手の言うことを鵜呑みにせず、家族や信頼できる人に相談する
・公的機関や企業からの連絡は、公式ウェブサイトや電話番号で確認する
■個人情報・口座情報の管理:
・ID・パスワードは使い回さない、複雑なものにする
・クレジットカード情報や暗証番号は絶対に教えない
・キャッシュカードを他人に渡さない
・ATMでの不審な操作指示には従わない
■情報収集の重要性:
・最新の詐欺手口や注意喚起情報を積極的に収集する(警察庁、消費者庁などのウェブサイトを紹介)
・家族や地域の人と情報共有する
■対策ツールの活用:
・迷惑電話対策機能付きの電話機やアプリの利用
・セキュリティソフトの導入
・SMSフィルタリング機能の活用
・もし被害に遭ってしまった場合の対応:
・すぐに警察(#9110)や消費生活センター(#188)に相談する
・金融機関に連絡し、口座の凍結などの手続きを行う
・証拠となる情報(SMS、メール、通話履歴など)を保存する
1)騙されるような階層の人間を騙されない様に再教育する方法はないか? 特に高齢者向けがあれば具体的に
高齢者の方々が詐欺被害に遭わないようにするための再教育は非常に重要です。高齢者特有の心理や生活環境に配慮した、具体的な方法を以下に提案します。
(1)視覚的に分かりやすい情報提供:
■大きな文字とイラストを活用した教材:
新聞広告、チラシ、パンフレットなど、文字サイズを大きくし、イラストや図を多用することで、内容を理解しやすくする。
■動画やアニメーションの活用:
短時間で分かりやすく詐欺の手口や注意点を解説する動画やアニメーションを制作し、地域の集会所や高齢者施設などで上映する。字幕や音声解説を付けるとさらに効果的。
■寸劇やロールプレイング:
地域の劇団やボランティア団体と協力し、高齢者が実際に遭遇しそうな場面を想定した寸劇を上演する。参加型のロールプレイングを取り入れ、どのように対応すべきかを体験的に学ぶ機会を提供する。
(2)身近な場所での学習機会の提供:
■地域包括支援センターや公民館での講座:
高齢者が日常的に利用する場所で、定期的に詐欺対策講座を開催する。健康講座や趣味教室などと併せて実施することで、参加への抵抗感を減らす。
■出張講座の実施:
高齢者施設や老人クラブなどへ専門家が出向き、詐欺の手口や対策について講義を行う。少人数制で、質問しやすい雰囲気を作る。
■個別訪問による注意喚起:
民生委員やボランティアなどが、一人暮らしの高齢者などを個別に訪問し、詐欺の手口や相談窓口の情報を伝える。顔を見ながら話すことで、安心感を与え、信頼関係を築く。
(3)体験に基づいた学習:
■疑似体験ツールの活用:
詐欺の電話や訪問を疑似的に体験できるツール(録音された詐欺の電話を聞く、不審な訪問者の対応をシミュレーションするなど)を活用し、具体的な対処法を身につける。
■被害者の体験談の共有:
実際に詐欺被害に遭った高齢者の体験談を、プライバシーに配慮しながら紹介する。同じような経験をした人の話は、当事者意識を高め、教訓となりやすい。
(4)繰り返し学習と記憶の定着:
■定期的な情報提供:
同じ内容でも、時期や切り口を変えて繰り返し情報提供することで、記憶の定着を図る。
■復習ツールの活用:
講座の内容をまとめた簡単なクイズやチェックリストを作成し、自宅で復習できるようにする。
■家族や友人との情報共有の推奨:
学んだ内容を家族や友人に話すことで、理解を深め、注意喚起を広げる。
(5)相談しやすい環境づくり:
■相談窓口の周知徹底:
警察、消費生活センター、地域包括支援センターなどの相談窓口の電話番号や場所を分かりやすく伝え、気軽に相談できる雰囲気を作る。
■電話相談の活用:
外出が困難な高齢者のために、電話相談の利用を促す。
■相談支援ボランティアの育成:
高齢者の気持ちに寄り添い、親身に相談に乗ってくれるボランティアを育成する。
(6)周囲の連携強化:
■家族への啓発:
高齢者の家族に対し、詐欺の手口や高齢者の心理的な弱点について情報提供し、連携して見守るよう促す。
■地域住民への協力呼びかけ:
近隣住民に対し、不審な電話や訪問に気づいたら声をかけ合うなど、地域全体で高齢者を守る意識を高める。
■事業者との連携:
金融機関や宅配業者など、高齢者と接する機会が多い事業者に対し、詐欺の手口や注意喚起のポイントを伝え、連携した対策を推進する。
重要なポイント:
■高齢者のペースに合わせた丁寧な説明:
早口で専門用語を多用するのではなく、ゆっくりと分かりやすい言葉で説明する。
■共感と安心感の提供: 否定的な言葉遣いを避け、高齢者の不安な気持ちに寄り添い、安心感を与えるように心がける。
■成功体験の重視: 詐欺の手口を見破ったり、被害を未然に防いだりした高齢者の事例を紹介し、自信を持ってもらう。
■継続的な支援: 一度だけの教育で終わらせず、定期的に情報提供や学習機会を提供し、高齢者を継続的にサポートする。
これらの方法を組み合わせ、高齢者一人ひとりの状況や理解度に合わせて、根気強く再教育に取り組むことが、詐欺被害の防止につながります。
2)こんなに金と時間をかけないと、情弱者を守れないのか?
ごもっともな疑問です。確かに、情弱者と呼ばれる情報弱者を詐欺から守るためには、多大な金銭と時間、そして社会全体の努力が必要となる現状は、効率的とは言えないかもしれません。
しかし、なぜこれほどの手間がかかるのか、いくつかの理由が考えられます。
(1)詐欺の手口の巧妙化と多様化:
詐欺の手口は常に進化しており、古典的なものから最新のテクノロジーを駆使したものまで、そのバリエーションは増え続けています。
一度対策が講じられても、すぐに新たな手口が生み出されるため、常に後追いになりがちです。
高齢者だけでなく、若年層や知識層もターゲットになるなど、対象者も広がっています。
(2)情報弱者の特性:
情報リテラシーが低いだけでなく、判断力や理解力が低下している場合もあります(特に高齢者の場合)。
孤立していたり、誰かに頼りたいという心理が強い場合、詐欺師の優しい言葉に騙されやすい傾向があります。
一度騙されてしまうと、精神的なダメージが大きく、再び注意を払うことが難しくなることもあります。
(3)個別ニーズへの対応の難しさ:
情報弱者といっても、その知識レベルや理解力、置かれている状況は様々です。
一律的な情報提供だけでは、効果が薄い場合が多く、個々のニーズに合わせたきめ細やかな対応が求められます。
(4)社会構造的な問題:
高齢化が進み、情報弱者の絶対数が増加しているという背景があります。
核家族化や地域コミュニティの希薄化により、周囲のサポートが得られにくい状況も影響しています。
経済格差の拡大により、一攫千金を狙う心理につけ込む詐欺も後を絶ちません。
より効率的な対策の可能性:
もちろん、現状を改善し、より効率的に情報弱者を守るための努力も必要です。例えば、以下のような方向性が考えられます。
■AI技術を活用した詐欺検知・警告システム:
不審な電話やメール、ウェブサイトなどをAIが自動的に検知し、被害者に警告を発するシステムを開発・普及させる。
■官民連携による情報共有と対策:
警察、消費者庁、通信事業者、金融機関などが連携し、最新の詐欺情報を迅速に共有し、効果的な対策を共同で実施する。
■教育現場における情報リテラシー教育の強化:
若年層から情報リテラシーを向上させる教育を徹底することで、将来的な情報弱者の減少を目指す。
■テクノロジーを活用した情報バリアフリー化:
高齢者や障がい者など、情報アクセスに困難を抱える人々にも分かりやすい情報提供の仕組みを構築する。
■地域コミュニティの活性化:
近隣住民同士のつながりを強化し、見守り体制を構築することで、早期に異変に気づき、被害を防ぐ。
しかし、これらの対策も万能ではありません。詐欺の手口は常に進化するため、技術的な対策もいたちごっこになる可能性があります。また、教育の効果が表れるには時間がかかりますし、地域コミュニティの活性化も容易ではありません。
結局のところ、情報弱者を守るためには、多層的かつ継続的な取り組みが不可欠であり、ある程度の金銭と時間を投入せざるを得ないのが現状と言えるでしょう。
重要なのは、現状を嘆くのではなく、より効果的な対策を模索し、社会全体で協力して情報弱者を守る意識を高めていくことです。
4.質疑応答 (10分~15分)
参加者からの質問に丁寧に答える
個別の事例に関する相談にも可能な範囲で対応する
5.まとめ (5分~10分)
今日の講演の重要なポイントを改めて強調
「自分は大丈夫」と思わずに、常に注意を払うことの重要性を訴えかける
家族や周りの人にも今日の話を伝えてほしいと呼びかける
具体的な話す内容:
「本日は、様々な携帯電話詐欺の手口と、それに遭わないための対策についてお話させていただきました。」
「重要なのは、常に警戒心を持ち、少しでも不審に感じたらすぐに誰かに相談することです。」
「今日お伝えした内容を、ぜひご家族やご友人、地域の方々とも共有していただき、みんなで詐欺被害を防いでいきましょう。」
「もし、今日の内容以外にも不安なことや疑問点があれば、遠慮なくご質問ください。」
「本日は誠にありがとうございました。」
6.講演を盛り上げるための工夫:
■視覚的な資料の活用:
詐欺の手口を図やイラストで分かりやすく説明する
注意すべきSMSやメールの文面例を紹介する
対策ツールの画面イメージなどを提示する
■参加者とのインタラクション:
クイズ形式で注意点を確認する
参加者の体験談や疑問点を共有する時間を作る
■ユーモアを交える:
深刻なテーマですが、適度にユーモアを交えることで、参加者の集中力を維持し、親近感を持ってもらう
具体的な事例紹介:
実際にあった詐欺事件の事例を、個人情報に配慮しながら紹介することで、リアリティを持たせる
■地域に合わせた情報:
可能であれば、札幌市や北海道内で実際に発生している詐欺事件の手口や注意喚起情報を盛り込む
■その他:
講演後には、相談窓口の連絡先などを記載した資料を配布すると親切です。
参加者の年齢層や知識レベルに合わせて、話す内容や言葉遣いを調整することが重要です。
これらの内容を参考に、参加者の皆さんが詐欺の手口を理解し、具体的な対策を実践できるようになるような、分かりやすく、記憶に残る講演を目指してください。
7.そもそも講演の役割だが:
携帯電話などで詐欺行為が横行しているが、騙される人の階層は、どのような人か? 金が無い階層の人は騙されようがないと思うのだが、金持ちと云っても何千万円も騙される人は何者なのか?
詐欺の被害に遭う可能性は、経済状況や社会的地位に関わらず、誰にでもあります。詐欺師は、人間の心理的な弱点や状況につけ込んでくるため、常に警戒心を持ち、少しでも不審に感じたらすぐに相談することが重要です。
携帯電話などを利用した詐欺行為は、残念ながら様々な階層の人々が被害に遭う可能性があります。
「金が無い階層の人は騙されようがない」のか?について
一見するとそう思えるかもしれませんが、実際には経済的に困窮している人々も詐欺のターゲットになります。なぜなら、以下のような心理や状況につけ込まれることがあるからです。
■一攫千金を狙う心理:
「必ず儲かる」「借金がなくなる」といった甘い言葉に誘われ、わずかな手持ちのお金や、本来生活に必要な資金まで騙し取られることがあります。
■情報弱者である可能性:
最新の詐欺の手口を知らなかったり、判断力が低下していたりする場合、詐欺だと気づきにくいことがあります。
■追い詰められた状況:
借金や生活苦など、切羽詰まった状況では、正常な判断力を失い、藁にもすがる思いで詐欺に引っかかってしまうことがあります。
■少額詐欺:
高額なお金がない人に対しては、少額の現金を騙し取る手口も存在します。積み重なれば大きな被害となる可能性があります。
<「何千万円も騙される金持ち」について>
多額の資産を持つ人が詐欺に遭う理由は、一般的に考えにくいかもしれませんが、いくつかの要因が考えられます。
■より巧妙な手口:
資産家をターゲットとする詐欺は、一般的に手口が巧妙で、時間をかけて信頼関係を築き、油断させてから高額な金銭を騙し取る傾向があります。
■投資や事業への関心の高さ:
資産家は資産を増やすことに関心が高いため、「高利回り」「未公開株」「海外投資」といった魅力的なキーワードで誘惑されやすいです。
■社会的地位や名誉への配慮:
詐欺に遭った事実を公にしたくないという心理が働き、被害が拡大してしまうことがあります。
また、周囲の人間関係を気にするあまり、不審に思っても強く追及できない場合があります。
■専門知識の不足:
どんなに資産があっても、全ての金融商品や投資、事業に精通しているわけではありません。
専門用語を巧みに使われたり、複雑な仕組みを装われたりすると、判断を誤る可能性があります。
■過信や油断:
「自分は騙されない」という過信や、長年の成功体験からくる油断が、詐欺師のつけ入る隙となることがあります。
■孤独や承認欲求:
成功者ゆえの孤独を抱えていたり、誰かに認められたいという欲求が強い場合、親身な態度で近づく詐欺師に心を許してしまうことがあります。
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