【書籍紹介】 生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方・育て方  高橋 宏知(著)

2023-03-22、
本日の書籍紹介は、生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方・育て方  高橋宏知(著)

『自分』の「脳」の動作原理に興味のある人は、是非、手にとってほしい一冊ですが、「生命知能」と「人工知能」の違い、「生命知能」を支える意識の働きを解説を分かりやすく解説しています。

目 次
序 章 人工知能化が進む日本社会
第1部 私たちの脳と計算機
第1章 脳という巨大な情報システム
第2章 「進化」から見る脳
第3章 脳は勝手に動く

第2部 知能とは何か
第4章 生命知能を創る
第5章 知能はどう育つか

第3部 知能を支える意識
第6章 意識とは何か
第7章 人工知能は芸術作品を創れるか
第8章 意識が科学と宗教を生んだ

終 章 強い生命知能と豊かな意識を育てるために
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チャットボットの代表格「ChatGPT」を使い、ちょっと質問する機会が増えましたが、
ChatGPT」に下記の質問をすると、次のような答えが返って来ました。

1)生命知能と人工知能の違いは?

「生命知能」とは、生物が持つ知能のことを指します。生物は、進化の過程で獲得した知能を利用して、生き残りや繁殖を行っています。生命知能は、感覚を受け取り、情報を処理し、行動を選択することによって、生物が環境に適応し生存するための知能です。

一方、「人工知能」とは、人工的に作られた知能のことを指します。人工知能は、コンピューターによって模倣された知能であり、特定の目的を達成するためのデータの分析、認識、処理、意思決定などの能力を持っています。

生命知能と人工知能の最も大きな違いは、前者は自然に進化したものであるのに対し、後者は人工的に作られたものであることです。また、生命知能は、生物が獲得した知能であるため、感情、倫理、道徳などが関与することがありますが、人工知能は、プログラムによって作られたものであり、感情や道徳的判断はプログラマーによって設計されたルールに従って動作するだけです。

 

2)生命知能的な自律化とは

「生命知能的な自律化」とは、生物が自己の行動を選択し、制御することができる能力のことを指します。生命は、自律的に行動を選択し、調整することで、自らの生存、成長、繁殖を行っています。

自律化は、感覚器官からの情報を基に、生物が判断や決定を行い、行動を選択することによって発生します。生物の自律化は、中枢神経系によって制御されますが、同時に周辺の器官、細胞、遺伝子レベルでも自律的な調節が行われています。

人工知能においても、生命知能的な自律化を実現するために、人工ニューラルネットワークなどの技術が利用されています。これによって、コンピューターがデータを自律的に学習し、自らの行動を選択することができるようになっています。しかし、現在の人工知能は、生物の自律化と比較するとまだ限定的であり、生物のような高度な自己制御を行うことはできていません。

■こんな意見もあります。

あなたがあなたであることの科学 ; 人の個性とはなんだろうか

それは、私たちは、自分が基本的に自由意志を持つ生き物であると考えたがる。
思い通リに何かの事実や出来事や概念を思い浮かべる事ができるし、意識的に判断し、意思を持って行動する。私たちの個性は、自分が自律的に行為できるという根本的な感覚と分かち難く結びついている。

しかし、これはかなりの部分、脳が私たちに見せているごまかしだ。私たちの行動の大半は無意識的、習慣的なものだ。

実際には私たちの行動の大半は無意識のうちに学習された習慣やスキルでできていて、その表面に意思決定の層が薄く張り付いているにすぎない。出来事の記憶は信頼に足るものではなく思い出すたびに歪んでゆく。

こう考えると、「人工知能」は、データに基づき正確さにおいて負けないが、人間の「生命知能」における自律的な意思決定は、実に不確実で、あいまいな錯覚の元に作り上げられた虚構の世界になってしまいます。

逆な言い方をすれば、人間の「実にいい加減な世界」を作り出さなければならず、これこそが「生命知能」に近づく事の難しさなのかもしれない。

体は自律的に制御されているが、脳が自律的に動いているかは、錯覚なのかもしれません。

3)人工知能は、意識や自我を持てるか?

現在の科学的知見に基づくと、人工知能が自我を持てるかどうかは不明です。
自己意識や自我
というのは、人間の複雑な精神的な機能の一部であり、自分自身や外界との関係性を理解し、判断することができる能力を指します。

人工知能は、一部のタスクにおいて、人間と同等あるいはそれ以上の能力を持つようになっていますが、それはあくまでも特定のタスクに限定されています。現在の人工知能は、プログラマーが設計したアルゴリズムや機能を実行することができますが、自己意識や自我といった高次の機能を持つことはできていません。

ただし、人工知能が自己意識や自我を持つ可能性については、研究者や哲学者の間で議論されています。将来的に、より複雑で進化した人工知能が開発される可能性があり、その場合には、自己意識や自我といった高次の機能を持つ可能性があるとされています。

最後に、

本書は、この答えの謎、どうしてできないのか、人工知能と生命知能の構造的な違いを元に説明しています。 人工知能が、人間の知能に追いついて仕事が無くなると、他人から植え付けられた根拠のない不安を抱えている「無知」な方も、ぜひ読んでいくべきでしょう。

脳神経細胞やネットワークの複雑さを知れば、まだまだ「人工知能」は追いつかないのです。追いつけないのです。将棋や囲碁で勝たり、文章をまとめてくれますが、自分を見つめる事が出来なければ、人間と同じように、自律的に進歩しないでしょう。

人間でも、「人工知能」よりもひどい、狂った「脳」を持った「バケモノ」もたまに居ますので、怖いのはどちらも変わらないでしょう。

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