2022-10-20、
本日の書籍紹介は、 バカと無知 橘玲(たちばな あきら)著です。
「バカにつける薬はない」これが結論ですが、発明すればノーベル賞か?
正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が「人間の本性」、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。【商品解説】
バカと無知はちがう。
バカは能力の問題だが、無知は問題解決に必要な知識を欠いていることだ。あなたがどれほど賢くても無知な可能性はあるし、実際にはほとんどのことで無知だろう。
私が考える「バカ」とは、知能・能力の問題ではなく、バカは、何も考えず横並びになる事を好むからでしょう。
橘玲氏の「言ってはいけない」シリーズの第三弾になりますが、私も、バカについての書籍を読んで、バカの定義を色々と観ているのですが、彼の定義によれば「バカの問題は、自分がバカであることに気づいていないことだ」だそうです。 なるほどと思います。
1.それぞれの「バカ」について
1)生物学者・池田清彦氏の言っている「バカ」とは、
「概念が孕(はら)む同一性は一つしかないと思い込んでいる人々」、分かり易く言えば、「自分は正しい」と信じて疑わない人々で「この世界には最終的な心理があり、その認識を共有しない者は許せない」と思っている人の事である。
逆に、「賢い人」は、思考をアップデートできる。
私の言っているバカやアホの一つに、
1)年に1冊の書籍も購入しない、読みもしない、新聞も「テレビ番組」欄しか見ない生活をしている奴です。書籍と云うのは、自分と異なる考えを吸収するには最適なツールの一つだが、なぜか、これを利用しようとしないのです。
著者も、バカの災厄を防ぐには教育しかないが、日本の教育システムは、小学校から始まるバカ化教育「バカを量産するシステムになっている」。自分の頭で考えない国民を量産しているのです。
—関連記事—
・【書籍紹介】バカの災厄(さいやく) 池田 清彦 (著) 暴走を続ける「バカ」につけるクスリはあるのか?
2)私の言っている「バカ」や「アホ」と言う人間は、
まず、「知能」が低いのは本人のせいではありませんので、私がいつも「バカ」や「アホ」と言う人間とは、知能が低いのと区別すべきです。 私もそこまで傲慢ではありません。
1)年に1冊の書籍も購入しない、読みもしない、新聞も「テレビ番組」欄しか見ない生活をしている奴です。
2)スマホで、エロ動画、バカ動画、バカゲーム三昧の生活しかしていない。
3)特にメスが多いように思うが、歩きながら、スマホをいじるのを止められない依存症。
4)たまに「腐れ生意気」なことを云うが、全部、テレビやネットの受け売りをしゃべっている「偉そうな奴」です。
5)自分で学ぶことを放棄した奴らのことです。
同じ位の性能の脳みそを持っているにもかかわらず、自分で物事を学ぼう、覚えようとする心がない、誰かが、タダで教えてくれると、たかをくくっている。
6)明らかに、「不都合な真実」を背負って生きているのが見え見えなのに、他人には「ばれていない」だろうと思っている奴。又は、自分がバカであることに気づいていない奴のことだ。
どうでしょうか? 私の言っている「バカ」や「アホ」の定義が、一番分かり易いでしょう。
IT化社会、情報化社会と言われていますが、バカやアホを相手に金儲けしている企業で、バカやアホが好むコンテンツを提供して、使っている人間は、依存症や中毒症状になっているだけで、何も進歩していない。
さて、本題に入りましょうか。
■バカと無知
<目次>
PARTⅠ 正義は最大の娯楽である
PARTⅡ バカと無知
PARTⅢ やっかいな自尊心
PARTⅣ 「差別と偏見」の迷宮
PARTⅤ すべての記憶は「偽物」である
付論1 PTSDをめぐる短い歴史
付論2 トラウマは原因なのか、それとも結果なのか?
—————————————————————
この書籍は、ただ単にバカの問題だけでなく、社会科学、脳科学、人類学などの知見が豊富に盛り込まれて、人間社会の「不都合な真実」を記載している所が、さすが、橘さんです。
2.特に面白かった部分を上げておきます。
1)私も含めて、「バカの問題は、自分がバカであることに気づいていないことだ」
デビット・ダニングの研究によると「知と無知」には3つのパターンがあると言っています。
1つ目は、「知っていること知っていること」
2つ目は、「知らないことを知っていること」
3つ目は、「知らないことを知らないこと」これがダニング=クルーガー効果で「二重の無知」あるいは「二重の呪い」と呼ばれ、知らないことを知らなければ対処のしようがないのです。
2)「バカに引きずられるのを避けるには?
さまざまな実驂、から、ひとは無意識の、うちに集団のメンバーを平均化することが、かわかっている。この「平均効果」が生じるのは、愚か者が自分の能力を(大幅に)過大評価し、賢い者が自分の能力を過小評価するからで、その結果、集団での決定はバカに引きすられてしまう。
この悲劇を避けるもっともよい方法は、 一定以上の能力をもつ者だけで議論することだ。
3)日本人の3人に1人は日本語が読めない
IT化社会、知識社会と言われているが、言葉だけで、追いついていない人間で溢れている。
現実の日本の社会でも、この状態だが、先進国の中ではまだましな方なのです。
①日本人のおよそ3分の1は「日本語」が読めない。
②日本人の3分の1以上が小学校3ー4年生以下の数的思考力しかない。
③パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。
4)やっかいな「自尊心」
共感(エンパシー)力には、「情動的 共感力」と「認知的 共感力」の2つの共感力がありますが、自尊心にも、単に高い、低いに2面性ではなく、顕在的自尊心と潜在的自尊心があります。
顕在的自尊心(:外面)、潜在的自尊心(:内面)を分類すると
①顕在的自尊心も潜在的自尊心も高い
②顕在的自尊心も潜在的自尊心も低い
③顕在的自尊心は低いが、潜在的自尊心は高い
④顕在的自尊心は高いが、潜在的自尊心は低い
一般的に、自尊心が高い低いと言われているのは、①と②のタイプです。
日本人は③のタイプが多いようです。
なぜなら、同調圧力の強い日本では、嫌われない様に周囲と合わせる為に、自分の高い自尊心を巧妙に隠しているからで、一見、謙虚で腰が低そうに見えながら、実際はプライドが高くて扱いずらい奴は周りにもたくさん居るが、これを見抜けないで調子こくと、突然、爆発する奴を見たことがあるでしょう。
「本音と建て前」を巧妙に使い分けるのが、いかにも日本人的なので騙されてはいけません。
家庭の中で、あまりにも本音と建前が違う、両親の中で育った「ガキ」は、妙に生意気で見下して性格の悪さがが透けて見えますので、すぐに、育てた親の本性も透けて見える。
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