【書籍紹介】 「自粛するサル、しないサル」と「マスクをするサル」の2冊です。 正高 信男 (著)

2021-06-06、
本日の書籍紹介は、「自粛するサル、しないサル」と「マスクをするサル」 の2冊です。いずれも、正高 信男 著(1954年大阪府生まれ。霊長類学・発達心理学者、評論家)。

自粛するサル、いや、自粛する人間と、しない人間の2種類いると言っていますが、「自粛」と言っても、何が自粛で、何が自粛でないのか? それも人それぞれ違うでしょう。

▮ちゃんと金(給料、年金)が入って来ていて、でかける楽しみが奪われただけの国民
こんな市民にインタービューして、なにんなる? コロナが怖いから自粛は仕方が無いと。

▮仕事が無くなり、困り果てた国民
こっちの国民は、なんて言っているんだ? ちゃんとインタービューして、ニュースで放映しろ。 国にこの惨状をなぜ訴えない? 都合の良い所だけ切り取って放映するな。

1.「サル並みの愚民」

論理的にものを考えることができる人か、「蛇」や「蜘蛛」が嫌いと言っているのと同じで、ダイレクトに「偏桃体」で感じて怖いと言っている2種類の人間に分かれる。

サルと同じで、物事を論理的に考えることのできない、サル並みの人間は、郊外の野外で歩いている時でさえ、マスクを着けている。。。本当に「サル並みの愚民」が多いのは、なぜなのか?

1)何が自粛なのか?

コロナ禍でも、自粛しなくても、元々「自粛状態」の、人と絡むのが嫌いな「自閉症(ASD)」傾向の強い奴もいます。 こんな奴にしてみたら、自粛もクソも無いでしょう。 今まで通リで喜んでいる。

米国はコロナが、だいぶ収まってきていますが、Apple社の従業員の中には、「会社に出勤しなくても、働かしてくれ」と言い出してきている様です。仕事は優秀だが、人と絡むのが嫌いな「自閉症(ASD)」傾向の強い社員は、こんな事を必ず言い出すでしょうね。

そもそも、みんなで飲みに出歩かなければ、お店で買い物する程度で、「自粛」などする必要もないでしょう。

一番危ないのは、隠れ陽性者が、飲み食いしに店に行き、マスクを外して、くっちゃべって、飛沫を飛ばし合うのが危ないだけです。

電車やバスの中で、マスクをして、喋らなければ、感染のしようがないでしょう。

みんなでワイワイ「飲み食いするのが大好きな奴ら」だけ、先に、ワクチン接種を受けさせれば、良いんです(もちろん、PCR検査もセットで)。
緊急事態宣言が出されて、デパートまで休みにしてしまう。 感染もしていない人たちの飲食の機会や、飲食業界の営業の機会まで奪うのは、どうかと思います。

 

2)感染症対策とは、バカの一つ覚えの「人流を抑え込む」ことだけなのか?

■分科会の尾身さんと政府
分科会の尾身さんも、ここに来て、「オリンピックをやるの?」と発言して政府から反感を買っていますが、言っている事は間違っていない。しかし、どうせ政府から反感を買うならもっと早く、なぜ、感染症対策に関しての下記の様な意見を言わなかったのか? です。

(1)PCR検査体制をもっと拡大する。 徹底的に「無自覚の陽性者」を洗い出す対策。
(2)「ワクチン接種」を2か月も他の国より遅らせた理由は何なのか?

もっと早く、ワクチン接種を始めていれば、オリンピックを開催する時期になってから、こんな事は言わなくてもよかったのではないだろうか。

もし、(1)、(2)を提言していなければ、こんなに感染拡大が起きなかったのでは?と思います。

 

■元々、政府は、都合の良い時だけ、分科会(感染症の専門家)を利用していただけでしょう。

Gotoキャンペーンの時は、尾身さんは、実施に反対していなかった。
だが、国民やマスコミが反対した。 国民が、なぜ反対するか、妬み、嫉みだけだろう。 この時期に旅行に行けるのは、金を持っている奴だけで、旅行にも行けない奴らからしてみれば、「とんでもない感染を広げるだけだ!」とマスコミと一緒になって世論を作った。

「サル」には「嫉妬心」は無いが、ここだけは人間なのか?

 

■サルとしての宿命をみたいなものを背負って生きている
専門家の意見も怪しい、愚民が多く、無能な政府も、どこも「ご都合主義」で動いているだけです。 「民主主義」国家? いやいや、「ご都合主義」国家でしょう

江戸時代以前から、感染症の流行は、何度も有ったのです。 今始まった事では無い。 昔と違っているのは、科学技術だけで、ヒトの心や行動が何百年前と変わっていない。

 

2.大衆社会での「みんなと同じ」という行動原理

1世紀も前に出版された思想家オルデガの書いた「大衆の反逆」の中に、大衆というものを定義しています。

大衆は、「みずからを、特別な理由によって—よいとも悪いとも—評価しようとせず、自分が『みんなと同じ』だと感じることに、いっこうに苦痛を覚えず、他人と自分が同一であると感じてかえっていい気持ちのなる、 このような人々」

しかし、

大衆社会での『みんなと同じ』という行動原理は、大衆の存在そのものを脅かすことのない状況下のみ通用する原則にほかならず、一旦、生命が危ういとなるや、正反対に他人のことはおかまいなしに自分の身だけの保全に走るのが大衆人で、集団行動しているわけでも、同調するわけでもないのです。

だから、「サル並み」と言われても仕方がないのです。

 

自粛するサル、しないサル

目次
第1章 新型コロナへの「恐怖」はヘビへの「嫌悪」と同じ
第2章 ヒトもサルも危機では保守的になる
第3章 自粛派は情動、反自粛派は理屈
第4章 なぜ、コロナハラスメントは起きるのか
第5章 「Go Toトラベル」キャンペーンはどうして嫌われるのか
第6章 なぜ、第3波の際には自粛は緩んだのか
第7章 自粛への同調圧力は存在するのか
第8章 自粛思想のバイブルとしての『徒然草』
第9章 どうして日本ではロックダウンができないのか
終章 自粛派と反自粛派のジレンマ
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マスクをするサル 

目次
I    マスクをするサル ポスト・コロナの新しい感性
II   マスクと女らしさ 陰部を隠すという歴史的決断
III  マスクは異性を誘引するか 口唇部とコミュニケーション
IV   マスクと男らしさ 顔面装飾・形質置換、髭の進化史
V    乱婚から一夫一婦制への人類史 サルとヒトの性行動
VI   性の解放と人類の動物化 社会的交換・抑圧・不倫
VII デファクト化するマスク 新たな共同体の感性
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