【面白記事】ミツバチにもアスペルガーが?社会性に乏しいミツバチに人間の自閉スペクトラム症に似た遺伝症状を確認(米研究)

2017年8月29日、
本日、紹介する面白記事は、興味深いのです。
ミツバチにもアスペルガーが?社会性に乏しいミツバチに人間の自閉スペクトラム症に似た遺伝症状を確認(米研究)

ヒトの「自閉症スペクトル障害」に最も密接に関連している遺伝子は、応答の遅いミツバチでは、より反応のよい巣の仲間とは異なって規制されているという調査結果が見つかりました。

人間の「自閉症スペクトル障害(アスペルガー症候群)」は知っていますが、動物の中でも、昆虫にもアスペルガー的な症状を見せるなんて、驚きです。

Arcaion / Pixabay

 

1.コロニーを形成する生き物

昔、コロニーのを形成する昆虫、例えば、蟻、ミツバチなどでは、働いているのは2割で、その他は、普段、働いていないと言われています。なぜなら、個体差があり、全員、一緒に働かないのです。 その個体差こそが、生き残りをかけた部分で、例えば、ある温度にならなければ、巣を冷やす行動にならない、全員で冷やすわけではなく、温度が、高くなれば、別のハチが動き出して、冷却する作業を始めるそうです。 このように、コロニーを形成する生き物は、誰に、命令さるわけでもなく、行動していますので、個体差(閾値)をもって、同じ、体をしていないことが、生き残りの戦略的には、うまく機能していると言われています。

自閉スペクトラム症(自閉症やアスペルガー症候群などの総称)は社会性の欠如や他者とのコミュニケーション能力に困難が生じる発達障害であるが、これは人間界だけに限ったことではない。社会生活を営む動物にもその傾向がみられるという。

こう言われていますが、ハチは、社会性のある生き物なんでしょうか、生き物として、遺伝子に書き込まれた、ある種、本能に近い部分で、コロニーの中で行動するようにできているのではないか、と考えてきましたが、ハチの世界でも「社会性」を持ち出して説明することが、脳を有した生き物ですので、必要が有るのでしょうか。

1)社会的合図に反応しない一部のミツバチ

【社会的合図に反応しない一部のミツバチ】

米イリノイ大学のジーン・ロビンソン(Gene Robinson)教授らは、無関係な246グループのミツバチを観察し、2種類の社会的合図に対する反応を研究した。

合図の1つは、”よそ者”の出現だ。これは通常、巣の仲間からの攻撃的な反応を引き起こす。もう1つの合図は、女王バチの子供の存在である。こちらは働きバチによる給餌行動を促す。

しかし観察から、こうした合図に対して反応しないグループがあることが判明した。社会的行動に関連する遺伝子の活動を調査するために、この”無反応”ミツバチの脳を解析したところ、1,000個以上の遺伝子の働きが通常とは異なっていることが判明した。

【人間の自閉症に似た遺伝的な特徴】

またこうした遺伝子の多くは、人間の自閉症の前兆である遺伝的な特徴と密接な関連があることも分かった。
データからは、遠く離れた種の社会的な無反応には共通する分子の特徴があることが分かりました。重要なのはその原因を特定することです。

人間は大きなミツバチではありませんし、ミツバチも小さな人間ではありません。社会的反応は文脈に応じるもので、この2つの事例は同じものではありません(ロビンソン教授)

社会的合図に反応しないミツバチが存在する。。。。これが、個体差のように思えるのだが、なにか、それ以上の反応しない動機が、人間で言うところのアスペルガー的な症状なのでしょうか?。 それとも個体差(閾値)として存在しているのか。。。。

 

2)動物の社会的行動の進化を解くカギに

【動物の社会的行動の進化を解くカギに】

この研究は動物界において共通して受け継がれてきた分子の遺産を垣間見た初めてのもので、社会的行動の進化に関連する驚くべき手がかりをもたらしてくれるという。

人間とミツバチが共通の祖先から別れたのは5億年以上前のことで、両種が複雑な社会システムを進化させた方法はまだはっきりしていない。

ロビンソン教授によれば、おそらくミツバチと人間はそれぞれ別個に社会行動を進化させたが、”共通のツール”を使ったと考えられるのだそうだ。

確かに、動物の社会的行動の進化という点においては、人間は高度な社会性を身に着けているもの、いないもの、色々な人間が存在します。

この高度な社会性とは別に、特殊な能力(桁外れの記憶力、鋭い視覚・味覚・嗅覚など)の由縁において、数千年前の社会では、自閉症的特性を持つ者は受け入れられていただけでなく、大いに尊敬されていた可能性もあります。現代社会においても、自閉症スペクトラムを有した経営者の代表例で云えば、Microsoft創業者の「ビル・ゲイツ」などもそうです。

これまで自閉症スペクトラム(ASD)は、「脳」の発達障害のせいと思われていましたが、しかし、現在では、脳に知覚情報を送る腕、脚、手、指、皮膚などの神経障害のせいかもしれない可能性も浮上しているとも言われています。

もう一つ、
遺伝子の研究により、自閉症と自閉症的特性は、長い時間をかけて我々を人間たらしめたものの一部であったことが判明している。いくつかの重要な自閉症遺伝子は、我々共通の祖先だった「類人猿」からの遺産であり、それが分かれ道において我々を人間の道へと歩ませたともいえるのでしょうか。

性的マイノリティの方々の総称である「LGBT」もそうですが、何が正常で、何が異常か?

生物多様性で云えば、人類も恐ろしく深い「多様性」を持っているその理由は、遺伝子で進化してきているからではないでしょうか。

生物は遺伝子のコピーでできているが、正確にコピーされなかったり、ウイルスが侵入にて、遺伝子をあっさりと書き換えてしまったりと、生命が引き継がれてゆくという事は、こういうことで、何一つ、同じ個体は無いという事に尽きるのではないでしょうか。

確率的に、正規分布のピークの当たりを「普通」と言っているだけで、両端に位置する人が、遺伝学的に少数存在していても、少しもおかしくないのです。

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